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 大好きな歌舞伎を鑑賞し、最も心が動いた場面を和紙人形で表現する女性がいる。岡崎市の和紙歌舞伎人形作家、田中郁子さん(84)。これまでに約110点を制作した。手のひらに乗る大きさの人形は、見る人に様々な表情を見せている。

 歌舞伎の演目の一つ「祇園祭礼信仰記 金閣寺」の一場面。桜の木に縛られた雪姫が足元に散らばる桜の花びらを寄せ集め、つま先でネズミを描いて念ずる。そうすると、本物のネズミとなって動き出して縄を食いちぎった。

 「爪先鼠(つまさきねずみ)」と言われる場面を再現した人形は、桜色の着物に花柄がちりばめられている。足元には桜の花びらが散り、小さな白いネズミが3匹。歌舞伎の舞台で見た衣装や情景を忠実に再現したという。

 小学生の時、百貨店で目にした…

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