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 プロ野球選手の社会貢献活動を表彰する「ゴールデンスピリット賞」の表彰式が7日、東京都内であり、阪神の岩田稔投手(34)が受賞した。1型糖尿病の患者でもある岩田は、その研究のため、2009年から1勝につき10万円を患者らで作る認定NPO法人「日本IDDMネットワーク」に寄付している。

 1型糖尿病は、血糖を安定させる「インスリン」が突然、膵臓(すいぞう)から分泌されなくなる病気。子どもの発症が多く「小児糖尿病」とも呼ばれる。生活習慣が影響している2型糖尿病とは異なり、患者は糖尿病全体の1から数%と言われている。

 岩田は大阪桐蔭高2年の冬に発症した。のどが渇き、体重も10キロ以上減った。医師から病名を告げられたときは「人生が終わったと思った」。だが、同じ1型糖尿病を患いながらも巨人で活躍したガリクソン投手の著書を読み「諦めなかったら、できるんちゃうかな」と勇気づけられた。

 日常を取り戻し、野球を続けるために不可欠なのが、血糖値のコントロールだ。岩田は毎日、食事前と就寝前の計4回、インスリンを補給するために自分で注射を打つ。激しい練習で血糖値を一気に下げないための補食も欠かせない。

 プロとして好成績を求める一方、同じ病気を抱える患者との交流も積極的に行ってきた。08年から交流会を始め、甲子園にも計延べ400人以上を招いた。日本IDDMネットワークによると、寄付金は今年までに500万円近く贈られているという。岩田は「僕が頑張っている姿を見せられたら、患者も家族も頑張れると思う。現役を終えてからも、活動は続けたい」と話した。(井上翔太

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