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 ◆四国五郎作品展 朗読会も

 原爆投下直後の広島を舞台にした絵本「おこりじぞう」で知られる、画家で詩人の四国五郎(1924~2014)の作品展が、世田谷区池尻1丁目の区立平和資料館で開かれている。29日まで。8日には女優の木内みどりさんが「おこりじぞう」や四国の詩を朗読、四国の長男、光さん(61)と語り合った。

 四国五郎は広島出身。44年に旧満州(中国東北部)に出征し、戦後はシベリア抑留を経て48年に帰還。原爆で荒廃した故郷に衝撃を受け、詩人の峠三吉らとともに反戦、反核運動に力を注いだ。

 児童文学作家、山口勇子(1916~2000)作の「おこりじぞう」は原爆が投下された広島で、死に行く少女を前にした地蔵の顔が怒りに変わるという童話。79年に金の星社から出版され、現在までに74刷を数えるロングセラーになっている。

 今回の作品展は「おこりじぞう」の原画のほか、シベリアでの体験を題材にしたスケッチや詩など約80点を展示した。8日の朗読会で光さんは「悲惨な体験を次世代に理解させる入り口の役割を果たす絵本。平和な世の中への希望も込められている」と解説。木内さんは「広島で無残に死んだ20万人と、福島でひどい目に遭っている何万人の怒りが私を通じて突き出てくる。1人でも聞いてくれる人があれば朗読を続けたい」と思いを語った。

 木内さんの朗読会は22日午後2時からも開かれる。入場無料(先着30人)。毎週火曜日は休館。問い合わせは同資料館(03・3414・1530)へ。

(吉野太一郎)