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 今月、公式確認から60年を迎えた水俣病の問題は、時を超えて人間や社会に影響を与え続ける公害というものの本質を示している。そこから私たちが学びとったものは。

 ■無関心が生んだ、社会の病 永野三智さん(水俣病センター相思社常務理事)

 水俣病の患者相談で最近目立つのは、行政に患者と認定されていない50代の訴えが増えていることです。子どもの頃、何も知らずに汚染された魚を食べて、今も苦しんでいる人たちがいる現実に、国家や企業、社会、そして私たち一人ひとりが犯した罪を感じています。

 今になって被害を訴え始めたのは、高齢化で症状が顕在化しただけではありません。原因企業であるチッソ(現JNC)を退職して仕事のしがらみがなくなったり、子どもが就職や結婚を終えて、差別を受ける怖さが薄らいだりした影響が少なくありません。背景には、市民に根強く残る水俣病への差別意識があります。

 水俣はかねて「チッソ城下町」で、チッソは今も経済の中心です。チッソに依存し、患者を差別してきた市民も、実際にはチッソのメチル水銀被害を受けています。しかし、救済策を受けても自分の被害は隠し、チッソから補償された他の患者を中傷している。市民の立場により加害と被害が複雑に重なり合い、今も水俣では、水俣病が「タブー」となっています。

 私は水俣市内の水俣病が激発し…

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