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 靴下や毛布、ストーブなど所帯じみた品々が並び、男の人の怒鳴り声が絶えず流れている。美しい手描きの絵や、変わった字体のスローガンもたくさんの、少し不思議な美術展。イラストや写真は、今見てもおしゃれなものばかり。会場にあふれる老若男女が、展示物に見入っている。

 東京・世田谷の砧(きぬた)公園内にある世田谷美術館で「花森安治の仕事 デザインする手、編集長の眼」展が開かれたのはこの春のこと。2カ月間の会期中、当初見込みの倍にあたる約4万人が訪れた。

 日本を代表する希代の編集者として、雑誌「暮しの手帖」を100万部の「国民雑誌」に育て上げた花森安治(1911~78)。創刊号から表紙画を描き、原稿を執筆し、中づりポスターのコピーやデザインも手がけた。

 美術展だけではない。ここ数年…

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