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 旗揚げからわずか約50日。一連の新党騒動は何だったのか。あきれる人も多いだろう。

 希望の党の小池百合子代表がきのう辞任した。新執行部の発足を機に、党運営は今後、国会議員に任せ、自身はサポート役に回るという。

 東京都知事である小池氏が、国政政党の代表を兼ねることには当初から懸念の声もあった。それでも国会議員主導の新党構想を「リセットして私自身が立ち上げる」と乗り出した。

 一時は吹くかに見えた小池旋風も、自ら持ち出した「排除の論理」で急速にしぼみ、衆院選では「排除された側」の立憲民主党に野党第1党を譲った。

 党の支持率は低迷が続く。本紙の今月の世論調査では3%にとどまり、立憲民主党の12%に水をあけられている。

 衆院選を勝ち残った議員は旧民進党出身者ばかり。自民党出身の小池氏が指導力を発揮しにくいとの事情もあろう。

 党勢回復の方向性を見失い、もはや代表を続ける意義を見いだせなくなったのだろうか。

 だが、小池氏には忘れてならない責任がある。衆院選で「安倍1強を倒す」と訴え、比例区で967万の票を得たことだ。小池氏の指導力に期待した人も多かっただろう。この票の重みをどう考えるのか。

 小池氏が政党代表を辞めるのは、この半年弱で2度目だ。

 夏の都議選前には「改革のスピードを上げる」として、地域政党「都民ファーストの会」の代表に就任。選挙で大勝すると「知事に専念する」とわずか1カ月で辞任した。

 2カ月半後、衆院選を前に再び「(改革の)スピード感を確保するには国政関与が必要」と希望の党代表に。そしてまた、その立場を放り出す。

 新党設立、代表辞任の繰り返しが政党や政治への国民の不信をさらに深めることを憂える。

 小池氏という看板を失った希望の党は立て直しが急務だ。党内では旧民進党と同様に、安全保障法制などをめぐる路線対立が整理されないままだ。

 希望の党は何をめざす党なのか。まず玉木雄一郎・新代表のもと、衆院選は小池氏主導の急ごしらえで済ませた政策論議をいちから始めるしかない。

 衆院選で圧勝した自民党は、野党の質問時間の削減を求めるなど、早くも慢心が見える。

 野党なのか、与党への協力もあり得るのか、選挙戦で小池氏はあいまいにしてきた。

 これから本格化する国会論戦にどんな立場で臨むのか。玉木執行部の選択が問われる。

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