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 健康を保つために、食事で取る栄養素などの望ましい量を定めた厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」。最新の2015年版では、コレステロールの上限値が削除された。上限値を設ける科学的な根拠がないためという。

 広島市の会社員高木伸一さん(57)は、17年前から自身のウェブサイト「たまご博物館」で卵に関する情報を紹介し、「卵博士」として知られる。

 「卵を多く食べるとコレステロール値が上がってよくないのではないか」。高木さんには、こんな質問がよく寄せられる。高木さんは卵5、6個と鶏肉、タマネギを使った「親子煮」を毎晩のように食べるほど卵好きだが、健康診断でコレステロール値はいつも正常という。

 「日本人の食事摂取基準」は5年ごとに改訂される。05年版と10年版では、食事で取るコレステロールの上限値を18歳以上の男女別に示していた。男性は1日750ミリグラム未満。高木さんならば晩酌の卵のみで軽く超えてしまう量だ。

 しかし、15年版では上限値が削られた。「目標量を算定するのに十分な科学的根拠が得られなかったため」と理由を記している。米農務省も今年2月の報告書で、これまで推奨していたコレステロール摂取制限をなくすとした。

 従来の上限値の設定に使ったのは、ハワイの日系中年男性の研究。エネルギー摂取量1千キロカロリーあたりのコレステロール量が325ミリグラムを超えると、心臓の血管に病気を起こす危険が増えたという。この値を日本の18歳以上の各年代で1日平均摂取量にあてはめて導き出した。

 だが、15年版ではこの算定法を使わなかった。厚労省栄養指導室の担当者は「コレステロールを摂取すれば体内のコレステロール値を上げると予想されるが、肥満であることや動物性脂肪の摂取のほうがより上昇させていると考えられる。コレステロールのみの影響を計算できなかった」と説明する。

 日本以外の研究を集めて分析し…

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