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 1日に、私たちは何種類の野菜を食べているでしょう? 朝・昼・晩・・・。指折り数えていかがでしょうか。私は最近外食が続いて常備菜づくりを怠っていたせいか、昨日は、蕎麦(そば)の薬味のネギまで、数え上げても6種類でした。

 

 国立研究開発法人「医薬基盤・健康・栄養研究所」が2014年国民健康・栄養調査のデータに基づいて分析したところによると、日本人成人は平均8種類の野菜を食べているそうです。「けっこう多種類」と私は感じたのですが、日本人の野菜摂取量の目標である1日350グラム以上の野菜を食べている成人だと、さらに多く、平均11種類の野菜を食べているのだそうです。色々な野菜がたっぷり並ぶ食卓が浮かんできます。

 野菜摂取に関する同研究所の分析結果は、9月が「食生活改善普及運動」の実施月間であることにちなみ、15日に厚生労働省から発表されました(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000136968.html別ウインドウで開きます)。運動は、同省や地方自治体などが食生活改善の啓発を重点的に行うもので、今年は「毎日プラス1皿の野菜」(野菜摂取量の増加)と「おいしく減塩1日マイナス2g」(食塩摂取量の減少)に焦点をあてています。

 日本人の野菜摂取量の目標は、「健康日本21(第二次)」が1日350グラムとしています。実際の摂取量は292グラム(2014年国民健康・栄養調査による)で、およそ60グラム下回っています。そこで「毎日プラス1皿の野菜」を、という呼びかけになるわけです。

 

 では、あと1皿、約70グラム多く野菜を食べたら、どれだけ栄養素の摂取にプラスになるのか。同研究所は野菜からとれる代表的な栄養素(ビタミンA、葉酸、ビタミンC、カリウム)について、①葉物の緑黄色野菜、②葉物以外の緑黄色野菜、③その他の野菜の3パターンでシミュレーションしました。

 ①の葉物の緑黄色野菜で1皿プラスした場合は、1日の摂取量がビタミンAで39%、葉酸39%、ビタミンC26%、カリウム17%の増加が見込まれました。②葉物以外の緑黄色野菜(ビタミンA43%、葉酸11%、ビタミンC22%、カリウム9%の増加)や③その他の野菜(ビタミンA1%、葉酸11%、ビタミンC11%、カリウム7%の増加)に比べて、まんべんなく底上げできるようです。

 食物繊維など、野菜から期待できる栄養素は他にもありますし、この結果が意味するのは、緑黄色の葉野菜でなければダメということではないでしょう。ただ、「今日は野菜が少ないな」という時には、まず葉野菜のプラス1皿、例えばホウレンソウや小松菜のおひたしを食べるといいのかも、と感じました。

 緑黄色の葉野菜というと、ほかにニラ、カブや大根の葉、芽キャベツ、春菊などがあります。葉物以外の緑黄色野菜は、アスパラガス、ブロッコリー、ニンジン、トマト、ピーマンなど。

 お恥ずかしいことですが原稿を書きながら「ちゃんとわかってなかった!」と気付いたのが、緑黄色野菜の定義でした。色の濃い野菜、程度に考えていたのですが、原則的には「100グラムあたりカロテン含有量が600マイクログラム以上のもの」、だそう。ズッキーニ、ナス、ゴーヤ、キャベツ、セロリなどは、緑黄色野菜に入らないのでした。

 

<アピタル:食のおしゃべり・トピック>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/eat/(大村美香)

大村美香

大村美香(おおむら・みか) 朝日新聞記者

1991年4月朝日新聞社に入り、盛岡、千葉総局を経て96年4月に東京本社学芸部(家庭面担当、現在の生活面にあたる)。組織変更で所属部の名称がその後何回か変わるが、主に食の分野を取材。10年4月から16年4月まで編集委員(食・農担当)。共著に「あした何を食べますか?」(03年・朝日新聞社刊)