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 大阪府に住む小西政志さん(43)は十数年前、特発性拡張型心筋症と診断されました。不整脈がひどく、時折、気絶するほどの胸の痛みがあったといいます。やがて入院し、付き合っていた彼女に支えられながら闘病生活を過ごすことになりました。ところが入院中、何げなく見ていたテレビで臓器移植のニュースを見たことが、人生を大きく変えることになります。父親になった今、ある人とともに2人で1人という感覚を持ちながら、生きる幸せをかみしめています。

 

 ■待機69日目、自分の番が

 琉球音階の小気味よいメロディーと太鼓の力強い音が鳴り響く。8月、沖縄の伝統芸能エイサーを一緒に練習している仲間が出演した夏祭り会場で、大阪府に住む小西政志(こにしまさし)さん(43)は熱気を満喫した。心臓移植を受けて10年以上。「ドナーさんがおらんかったら、今元気でいられていない……」と幸せをかみしめた。

 異変が起きたのは高校卒業後、鉄パイプメーカーに就職してしばらくした頃だった。仕事後に帰宅すると、体がだるくてすぐに眠ってしまう。交際していた看護学生の彼女が心配し、持っていた聴診器を胸に当てた。「音がおかしい」。検査入院し、心臓全体が大きくなりポンプ機能が悪くなる難病の「特発性拡張型心筋症」と診断された。

 不整脈がひどかった。心臓の動きを休める薬を飲んだが徐々に悪化。不整脈の原因とみられる箇所を高周波で焼く治療も受けたが良くならない。たびたび襲う気絶するほどの胸の痛み。一瞬心臓が止まって胸がつまったようになり、ドックンと動きだす。電気ショックで不整脈の発作による突然死を防ぐ植え込み型除細動器(ICD)を導入したが、しょっちゅう作動し、救急車で運ばれた。

 まもなく大阪府内の医療機関に…

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