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 早いもので11月も半ばとなり、今年も残すところあと1カ月ちょっとになりました。人によっては、そろそろ忘年会やクリスマスパーティーなどの計画を立て始めている頃でしょうか? こうしたイベントや集まりにはお酒がつき物ですが、やはり飲み過ぎは健康によくありません。

 そこで今回はからだをいたわりながらお酒を楽しむポイントをご紹介します。

1.適量を守る

 お酒を飲むとアルコールを分解する肝臓に大きな負担がかかります。そのような状態が続くと、肝機能が低下したり、肝臓の病気を招いたり、肝臓にさまざまなトラブルが生じてしまいます。そうならないようにするには、適切な飲酒量を守るのが一番です。

 適切な飲酒量の目安の1つが厚生労働省が推奨する基準です。この基準によれば、1日の適切な飲酒量は純アルコールで20g程度。純アルコール20gは、下の表にもある様に、ビール500mlに相当します。中ジョッキに換算するとちょうど1杯分。これでは乾杯してはじめの1杯でお酒はおしまいになってしまうので、物足りない方もいるでしょう。

 

写真・図版

 本当はこの量を守って欲しいのですが、「それはどうしても無理」というのなら、最低でも週2日はお酒を飲まない日――いわゆる休肝日を作りましょう。でも休肝日があるから飲める時は大量に飲んでしまってもよいということにはなりませんので、ご注意ください。

 なお、お酒の強さには個人差がありますが、それは遺伝子で決まります。アルコールを分解する能力が高い遺伝子を持つ人もいれば、ほとんど分解できない遺伝子を持つ人もいるのです。つまり、お酒の強さは体質によるところが大きいので、自分はお酒に弱いと感じている人は決して無理をしてはいけません。周りの方も無理にすすめないようにしましょう。

 

2.しっかり水分をとる

 ウイスキーなど、アルコール度数の高いお酒を飲む際には、チェイサーといってお水と一緒に飲むことが一般的ですが、ビールやワインなど、アルコール度数が比較的低いお酒を飲む際にも、水分をとるようにしましょう。

 お酒を飲むとアルコールの分解に水分が使われることに加え、アルコールの利尿作用で脱水になりやすいため、からだに水分を補給してあげるのです。「お酒1杯につき、お水やお茶も1杯飲む」というルールを習慣付けるとよいでしょう。

 

3.おつまみのチョイスに配慮する

 おつまみはできるだけヘルシーなものを選ぶこと。お酒を飲むとからだはアルコールの代謝を優先して行うため、糖や脂肪の代謝が低下し、からだに脂肪が蓄積しやすい状態になっています。このため、カロリー(※)過多にならないように、食べ過ぎに気を付けるとともに、高カロリーなおつまみは控えた方が無難です。

 野菜スティックやサラダのほか、枝豆や水分をふくむトマトのスライス、冷奴などがおすすめです。

 

4.プリン体に気を付ける

 プリン体という物質がからだに入ると尿酸値が上がりますが、尿酸値が高い状態が続くと痛風や動脈硬化などを引き起こすリスクが高まります。プリン体は、肉や魚介類の他、ビールにも多く含まれているので、ビールの飲み過ぎは要注意。だからといって、ビール以外のお酒は大丈夫なのかというと、そんなことはありません。

 尿酸は、尿が酸性になると排泄されにくくなりますが、アルコールをとり過ぎると尿は酸性になってしまいます。このような理由からも飲み過ぎはNGなのです。

 なお、大豆や乳製品は尿をアルカリ化する働きがあるので、プリン体や尿酸値が気になる時は、このような食材が使われたおつまみを一緒にとることがおすすめです。

 

5.寝酒は控える

 お酒を飲むと寝付きはよくなりますが、眠りが浅くなります。そのため、熟睡できず、疲れが取れないので、よい睡眠をとるためには寝酒はできるだけ控えた方がよいです。もし晩酌をする場合は、個人差はありますが、適量を守ったうえで、布団に入る3時間前までにしておきましょう。

 

 お酒は生活に潤いを与えてくれますが、飲み過ぎはせっかくの楽しい場を台無しにしてしまったり、健康上の問題を引き起こしたりとトラブルの元になります。どうせお酒を飲むなら、人生を豊かなものにしてくれるパートナーとして上手に付き合っていきたいもの。そのためにも、今回紹介したポイントに注意しながら、節度を持ってお酒を楽しむことができるとよいですね。

 

 ※本来「カロリー」は熱量の単位で、「熱量」や「エネルギー量」が正確な表現です。日常生活では「カロリー」と「エネルギー」がほぼ同じ意味で使用されることも多いため、このコラム連載では、「エネルギー」と書くべきところを「カロリー」と記載することがあります。

 

<アピタル:タニタとつくる健康生活>

http://www.asahi.com/apital/column/tanita/(アピタル・堀越理恵子)

アピタル・堀越理恵子

アピタル・堀越理恵子(ほりこし・りえこ) 株式会社タニタヘルスリンク・ヒューマンサービス企画部 公認スポーツ栄養士

学校給食や特定保健指導事業者での勤務を経て、タニタヘルスリンク入社。現在は健康づくりに取り組む人へのカウンセリング業務や健康セミナーの講師として、健康支援サービスの企画や運営などを担当。公認スポーツ栄養士の資格を生かし、大学の駅伝部や実業団のスポーツ選手の栄養マネジメントも担当している。