asahi.com
前立腺がんの検診について(PSA検査、ほか)
PSA検査は前立腺がんを発見するための血液検査です。
前立腺がんの進み方

PSA(ピー・エス・エー)検査とは、前立腺がんを発見するための血液検査で、PSA値が高いほど前立腺がんが疑われます。PSAとは、前立腺に特異的なたんぱく 質の一種で、健康な人の血液中にも存在しています。しかし、前立腺の病気になると 血液中に流出し、PSAが増加するため、前立腺がんの可能性を調べるとともに、早期発見のための指標として用いられています。

PSA検査はごく少量の血液があれば測定が可能で、通常の血液検査と合わせて簡単に行うことができます。

前立腺がんは、初期は症状も少ないため発見が遅れがちですが、早期に治療すれば完治も十分に可能ですから、できるだけ早期の段階で見つけるためにも定期的に検査を受けることがとても大切です。

PSA検査は継続して受けることが大切です
外来で発見されたがんと検診で発見されたがんの比較

前立腺がんは早期のうちに発見できれば、治療法の選択の幅も広く、完治する確率も高くなります。外来受診で前立腺がんが発見されたケースでは、転移がんが38%と、転移のない限局がんの32%に比べ高い割合だったのに対し、PSA検査などの検診によって発見されたケースでは、61%が限局がんで、転移がんは11%にすぎなかったことが報告されています。

「早期発見・適切治療」のために、50歳になったら、1年に1回PSA検査を受けるようにしましょう。以前受診したときに正常値だった方でも安心はできません。前立腺がんでは、PSA値が徐々に上昇していくため、定期的に検査を受けて、PSA値の変化をチェックすることが大切です。なお、家族歴がある(近い血縁に前立腺がんになった人がいる)方では、前立腺がんのリスクが高まるとされていますので、40歳になったら、定期的検査を受けるようにするとよいでしょう。

PSA値が高かったときはどうしたらいいのですか?
前立腺がんの診断の流れ

PSA値が高いほど、前立腺がんの可能性は高くなります。PSA値が4ng/ml以上 の場合には、専門医による二次検査を行います。

二次検査では、PSAの再検や超音波検査(エコー)、直腸診を行います。超音波検査は、超音波を出すプローブという器具を肛門から挿入し、直腸の壁越しに、前立腺の状態をモニターに映すもので、痛みをともなうことはほとんどありません。超音波検査では前立腺の形や大きさを調べるだけでなく、がんがある場合には、その部位や大きさがわかる場合があります。

直腸診では、医師が肛門から指を入れ、直腸の壁越しに前立腺に触れて診察します。前立腺の大きや硬さ、表面の性状などのさまざまな情報から、前立腺がんの可能性を探る検査です。

これらの二次検査でがんが疑われる場合は、確定診断のための前立腺針生検(はりせいけん)を行います。

前立腺針生検(はりせいけん)とはどのような検査ですか?
前立腺針生検【監修】 九州大学病院泌尿器科 教授 内藤誠二先生

二次検査の結果から、がんが疑われる場合には、前立腺針生検を行います。針生検とは、前立腺の組織標本を直接顕微鏡で観察し、悪性(がん)が良性かを判断するものです。

顕微鏡の標本を作成するためには、肛門から超音波器具を挿入し、前立腺を観察しながら数カ所に細い針を刺して組織片を採取します。麻酔を使用するため、痛みはほとんどなく通常一泊入院で行われます。

悪性であった場合には、悪性度、つまりがんの性格(どのくらい性質が悪いがんなのか)を調べることもできます。