イーガンのSFが充実 軽さで人気の小川一水
代島 正樹さん (東京旭屋書店ベルビー赤坂店)
SF・ファンタジーは、注目作家や話題作が目白押し! まずは海外SF。テッド・チャンと並び「現役最高のSF作家」と称されるグレッグ・イーガンの『万物理論』が、驚天動地なSFのだいご味にあふれた傑作と話題沸騰中。また、最近の特徴はビンテージSFの充実ぶり。大好評の河出書房新社「奇想コレクション」からは、エドモンド・ハミルトン『フェッセンデンの宇宙』に続き、アルフレッド・ベスター傑作集『願い星、叶い星』が登場。国書刊行会の新SF叢書「未来の文学」ともども要チェック!
海外ファンタジーでは、宮崎駿監督の「ハウルの動く城」原作者として注目のダイアナ・ウィン・ジョーンズが、『魔法使いハウルと火の悪魔』以外にも続々と翻訳されています。もっとも、長いばかりがファンタジーではありません。ハヤカワ文庫FT「プラチナ・ファンタジイ」が、珠玉作ぞろいでお薦めです。
国内では、確かな世界像を構築した小川一水『第六大陸』全2巻が、今年度の星雲賞を獲得。最もビビッドな中高生がメーン読者層のライトノベルで、彼ら新世代作家の多くが活躍しているのも、このジャンルの傾向の一つ。今後も『空の中』の有川浩ら、有望な新人がデビューしていくでしょう。早川書房の「Jコレクション」の今後の展開も、ファンなら期待が大きく高まります。
ファンタジーからは、『アラビアの夜の種族』での日本推理作家協会賞と日本SF大賞ダブル受賞が記憶に鮮明な古川日出男が、濃密な物語でクロスジャンルな魅力を紡いでいます。最新刊は『gift』。
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