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誰でも無料で利用できる、インターネット上の図書館「青空文庫」の収録作品が開館7周年の7日、4000点に達した。夏目漱石や芥川竜之介の作品がほぼそろい、長尺で有名な中里介山の「大菩薩峠」は41巻全編が、与謝野晶子訳の「源氏物語」も56巻中50巻入った。ボランティアに支えられた試みが大きく花開いている。
横浜市のフリーライター富田倫生(みちお)さん(52)が仲間5人と、著作権の切れた作家の作品を電子ファイルにし始めたのは97年7月。参加者は次第に増え、現在では約600人の本好きが、ボランティアで電子化や校正に協力している。
文豪だけではない。忘れられた作家を発掘し、プロレタリア文学を専門に入力する人もいる。著作権者が「ただで読んでもらって構わない」と判断した作品も収録しており、著者は約400人。北陸地方の小、中学生の詩も入っている。折口信夫の作品を電子化するプロジェクトや、魯迅や小泉八雲などの古い翻訳をよみがえらせる京都大学の学生たちの活動なども息づく。
視覚障害者にとって、青空文庫はパソコンの音声変換で作品を「聞く」ことを可能にした。100円ショップ業者が、無料公開の電子ファイルをちゃっかり利用し、森鴎外や新美南吉などの作品を収めた100円文庫も始めた。
著作権だけでなく、校訂、解説の扱いや旧字旧かな、表外漢字、漢文の訓点などの難題も一つひとつ乗り越えてきた。
技術的な協力をしてきたソフト開発会社、ボイジャーは今年4月、国際標準のHTML方式でも作品を縦書きに変換し、ルビや傍点、漢文の訓点まで表示できる画期的な閲覧ソフト「アジュール(azur)」を開発した。
富田さんは「仲間内の軽い気持ちで開いたのに、鍛えられ、図書館らしくなった。もっと利用してもらいたい」と話している。
(07/07)
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