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芥川賞はモブ・ノリオ氏、直木賞は奥田英朗氏・熊谷達也氏

芥川賞に決まったモブ・ノリオさん
芥川賞に決まったモブ・ノリオさん

直木賞に決まった奥田英朗さん
直木賞に決まった奥田英朗さん

直木賞に決まった熊谷達也さん
直木賞に決まった熊谷達也さん

 第131回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考委員会が15日、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞にモブ・ノリオさん(33)の「介護入門」(「文学界」6月号)が、直木賞に奥田英朗さん(44)の「空中ブランコ」(文芸春秋)と熊谷達也さん(46)の「邂逅(かいこう)の森」(同)が選ばれた。「邂逅の森」は6月に山本周五郎賞を受けており、初のダブル受賞となった。副賞は各100万円。授賞式は8月20日午後6時から、東京・丸の内の東京会館で行われる。

 芥川賞のモブさんは奈良県生まれ。大阪芸術大文芸学科卒。倉庫勤務など、さまざまな職業を経ながらロックバンドなどの音楽活動をしてきた。受賞作で今年5月に文学界新人賞を受けてデビュー。奈良県在住。

 受賞作は、寝たきりの祖母を大麻を吸いながら介護をする日常を、「YO、朋輩(ニガー)」といったヒップホップのリズムに乗せて冗舌に語る。報道や周囲の人々の無理解に対して毒づく一方で、意外とまっとうなモラルと現実を訴えかける。

 記者会見でモブさんは「書かないと、祖母を介護したことを忘れてしまうという思いだった。いまの気持ちは緊張しています」と喜びを語った。

 選考委員の黒井千次さんは「介護を美徳や道義的行為としてではなく人間的行為として問いつめている。細部にリアリティーがあり、作者の怒っている熱が伝わってくる」と評価した。

 直木賞の奥田さんは岐阜市生まれ。岐山高校卒。コピーライター、プランナーなどフリーランスの仕事を経て、97年「ウランバーナの森」で作家デビュー。02年に「邪魔」で大薮春彦賞を受賞。「イン・ザ・プール」「マドンナ」などこれまで3回、直木賞候補となる。東京都品川区在住。

 受賞作は、破天荒な精神科医・伊良部が活躍する「イン・ザ・プール」の続編。空中ブランコで落ち続けるサーカス団員、尖端(せんたん)恐怖症のやくざ、制球できない三塁手らに対して、伊良部は常識破りの挙動に出る。患者はあきれながらも、いつしか癒やされてゆく。

 奥田さんは会見で「きまじめなことは苦手。人間の本当の姿はユーモアの中に隠れていると思う」と話した。

 もう一人の直木賞受賞者、熊谷さんは仙台市生まれ。東京電機大卒。中学教諭や保険代理店業などを経て作家に。97年、「ウエンカムイの爪(つめ)」で小説すばる新人賞。00年、「漂泊の牙(きば)」で新田次郎文学賞。仙台市青葉区在住。

 受賞作は、大正から昭和にかけての東北の過酷な風土を背景に、マタギの青年の波乱に満ちた人生遍歴を描いている。

 仙台市内のレストランで朗報を受けた熊谷さんは「東北の山の民マタギはずっとマイノリティーの世界でしたが、それ故に魅力を感じてきた。取材でお世話になったマタギの方々に心から感謝したい」と語った。

 選考委員の井上ひさしさんは、「つい笑ってしまうような現代的なドタバタと、神話になりつつあるような自然と人間の骨太の物語。対照的な二人の作品に直木賞を出せたことは、喜ばしい」と話した。 (07/15)


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