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生態画の原画、美術館に 広辞苑挿絵の故・薮内正幸さん

朝日広告賞グランプリに輝いたサントリー愛鳥キャンペーンのペン画
朝日広告賞グランプリに輝いたサントリー愛鳥キャンペーンのペン画

「わあ、本物みたいだ」と、原画を前に家族連れらの歓声が上がる=山梨県白州町の薮内正幸美術館で
「わあ、本物みたいだ」と、原画を前に家族連れらの歓声が上がる=山梨県白州町の薮内正幸美術館で

 絵本「どうぶつのおやこ」(福音館書店)や広辞苑の挿絵で知られる動物画家、故・薮内(やぶうち)正幸さんの個人美術館が山梨県白州町に開館し、にぎわっている。細かい部分まで描き込んだ動植物の生態画は海外では高く評価され、オークションにもかかる。しかし、国内では出版物に使われた原画が散逸する例が多く、収集は始まったばかりだ。

 薮内さんは、朝日広告賞グランプリ(73年)を取ったサントリー愛鳥キャンペーンのペン画など、一枚一枚の羽根にも精魂を込めた作品で知られる。「絵かきでなく毛書き」を自称し、傑作の原画はざっと1万点が残された。

 日本の出版界では、絵本や図鑑の原画は印刷の下絵として扱われ、使用後、画家のもとに返されずに行方不明となったり、出版社の倉庫や画家のアトリエに埋もれたりすることが多かった。

 児童書や教育図書などを出版する岩崎書店の編集者だった飯野寿雄さん(58)は00年6月、薮内さん死去の報を聞き、「ヤブさんの原画からは単なる図版を超えて、精魂込めた画家の思いが伝わって来る。どうなってしまうのか」と心配した。国立科学博物館へ薮内さんらの原画の収集を直訴し、最終的に美術館をつくることを思い立った。遺族らを説得し、白州町からサントリー白州蒸留所の隣接地を借りた。

 6月20日に開館した美術館は、木造一部2階建ての小さな建物だ。薮内さんの約1万点を収め、現在、約50点を展示中。館長に飯野さんが就任した。

 35年の伝統をもつ福音館書店の絵本「かがくのとも」をはじめ、日本の科学絵本は素晴らしい生態画と画家を育ててきた。欧米には動植物画のコレクターも多く、オークションで取引される日本人画家の原画も少なくない。小林路子さんが日本産キノコを描いた画集「きのこ」(山と渓谷社)の原画は、100点以上が英王立キュー植物園に渡った。

 飯野さんは「美術館に収蔵庫もつくりたい。ほかの画家にも協力を呼びかけて、ここを拠点に動植物画の原画を集め始めます」と話している。

 薮内正幸美術館の開館時間は午前10時〜午後5時(夏場は午後6時)。水曜休館。大人500円、子供200円。JR中央線・小淵沢駅から車で10分。問い合わせは電話0551・35・0088へ。

(08/01)





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