|
小説「荷車の歌」などで知られる作家の山代巴(やましろ・ともえ)さんが、7日午前3時31分、肺炎のため東京都杉並区の病院で死去した。92歳だった。葬儀は近親者で行った。自宅は公表していない。
広島県生まれ。画家を志して入学した東京女子美術専門学校(現・女子美術大)でプロレタリア美術に関心を持ち、反戦運動の道へ。40年、夫とともに治安維持法違反で検挙され、終戦まで獄中で過ごした。
戦後、広島県で農村文化運動に取り組むかたわら、小説の執筆を始め、農村の封建制のなかで苦しむ女性を民話風の語り口で描いた。若いころ荷車引きをしていた老女の一生をつづった「荷車の歌」(56年)は後に山本薩夫監督で映画化された。ほかに自伝的小説「囚われの女たち」(86年)などの作品を残した。
(11/09)
|