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ホットなアイスランド

2006年04月05日

 国の一部が北極圏に達するという、北ヨーロッパの島国アイスランドに、このところ世界中から熱い視線が注がれている。

 2003年ごろから、アイスランドの比較的高い金利を目当てに、海外から多額の資金が流れ込んできた。世界的な過剰流動性の発露ともいえる「ホットマネー」の来襲だった。アイスランドは、面積が日本の約4分の1、人口はわずか30万人の国である。大量に流入した資金は、十分元気な経済に不要なカンフル注射を打つことになり、過熱をもたらした。

 株式が買われ、3年間で株価は3倍と大幅な値上がりをみせた。銀行は貸し出しを増やし、住宅ブームが巻き起こり、住宅価格は2倍になった。さらに、あふれた資金は海外企業の大型買収にも投じられた。

 アイスランドの経済成長率は6%近い高さとなり、賃金は上昇して消費も拡大した。そして輸入が大幅に増えた結果、昨年の経常収支赤字はGDP(国内総生産)の16%に達した。中央銀行はインフレを抑制すべく政策金利を上げ続け、現在は11.5%と高水準にある。

 昨年末までは、アイスランドの通貨クローネは海外から流入した資金に支えられて上昇傾向にあった。これだけの大幅な赤字だといつクローネの急落が起きても不思議ではない、ヒヤヒヤした状態だった。今年に入り、過熱した景気がさすがに一服する気配をみせるやいなや、ホットマネーはわれ先にと出口に殺到し、クローネは10%以上も下がった。今は小康状態にあるが、今後の動向が注目されている。

 目を転じると、米国のドルもクローネ同様、海外からの資金流入に支えられている。そして、米国の経常収支の赤字は史上最高を記録した。米国は強いドルを標榜(ひょうぼう)する偉大な国だ。とはいえ、クローネでみられた動きが巡り巡ってドルに連鎖しないかどうか、懸念されるところである。(岳)

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