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高速PLCは普及するか?

2006年11月21日

 家庭内の情報通信環境を変える技術として、電話線や光ファイバーなどの代わりに、電力線を使って情報をやり取りする高速電力線搬送通信(高速PLC)が注目されている。

 電力線なら、現代の日本なら、ほぼ全家庭の全部屋に張り巡らされている。家庭内のコンセントにパソコンのプラグを差し込むだけで、簡単に家庭内LANを構築できる。将来的には、家電製品をネットワーク化して情報の伝達を行うためのコア技術として期待されている。

 既に10kHzから450kHzの周波数を使うものは、家庭用のインターホンなどで実用化されている。いま注目されているのは、これを2MHzから30MHzに拡大し、数Mbpsの高速通信を可能にするものだ。10月4日には総務省令が改正され、普及への動きが始まっている。

 夢の技術だが、まだ課題も多い。現在施設されている電力線は、2MHzから30MHzの高周波数帯域の使用を想定しておらず、電力線から電磁波が漏洩(ろうえい)し、ラジオなどへの影響が懸念される。ドライヤーや掃除機などの家電機器の使用状況が通信速度などに影響を与える可能性も指摘されている。そのため、既に高速PLCの利用が解禁されている米国や欧州でも、まだわずかしか普及していない。

 こうした課題克服に向けて、日本の家電メーカーなどが中心となり、実用試験に取り組んでいる。ハード面での技術開発に加え、ネットワーク化した家電製品でどんな新たな利便性、快適性を提供してくれるのかなど、ソフト面での新たな発想も必要となってくる。その成果に期待したい。

 韓国や中国メーカーが力をつけ、ますます激化する世界の家電市場で、日本の家電メーカーが勝ち残るには技術革新が欠かせない。従来の通信環境を一新する高速PLCは「救世主」となりうるだろうか?(H)

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