この10月から、ついに郵便局で投資信託の販売が始まる。当初は575の郵便局で取扱いを開始する。2004年3月末現在、郵便局数は全国で24,715局、郵便局で勤務する職員数は241,471名、郵便貯金の残高は227兆3,820億円に達する。わが国最大の「投信販売会社」が誕生することになる。
今年5月に行われた生田総裁の会見では、来年に870局(うち特定郵便局70局)、平成19年には1,150局(うち特定郵便局150局)、5年後に1,500〜1,600局ぐらいで投信を販売するとしている。また、同総裁によれば、5年後の年間手数料は160億円と試算しており、残高1兆5,000億円、販売金額5,000億円程度を想定しているのではないかと推測される。
日本郵政公社が投信を販売したときの影響について考えてみる。まず、1兆5,000億円のインパクトだが、2005年8月末現在、販売チャネル別の公募投信残高で、銀行等は16兆6,096億円となっている。これまで毎年50%程度増加してきており、今後伸び率が低下したとしても、5年後にはかなり増加しているだろう。よって、それほど大きなシェアを占めるわけではないが、アナウンスメント効果はかなり大きく、投資信託の投資家のすそ野を広げるという意味で期待されている。
8月29日に発表された取扱いファンドは、図表(1)にあるような3種類5ファンドとなった。今回のラインナップにおいて、日経平均株価に連動するタイプと、東証株価指数(TOPIX)をやや上回るリターンを目指すファンドが採用された。投資初心者でも理解しやすいという点で妥当な品ぞろえであろう。
また、国内外の株式と債券、不動産投信(REIT)の6資産を組み合わせたファンドをラインナップに入れていることは注目される。「野村世界6資産分散投信」の基本資産配分比率は図表(2)のようになっているが、これら6資産の組合せについて、それぞれ代表的な指数を利用して、モーニングスターが独自にリスク・リターンを分析したところ、分散投資をすることによってパフォーマンスが安定化され、高い投資効率の得られるポートフォリオになるという傾向が見られた。6資産を組み合わせて、リスク・リターン特性の異なる3通りのファンドをそろえたことで、投資教育的な効果も期待できると思われる。
|
図表(1) 郵便局で取扱う証券投資信託
| タイプ |
グローバルバランスファンド (ライフスタイル型) |
日経225インデックスファンド |
TOPIXインデックス+αファンド |
| 商品名 |
野村世界6資産分散投信(隔月分配)(安定型、分配型、成長型) |
大和ストックインデックス225ファンド |
GS日本株式インデックス・プラス |
| 運用外社名 |
野村アセットマネジメント |
大和投信 |
ゴールドマンサックスアセットマネジメント |
| ファンドの目的 |
【安定コース】
信託財産の着実な成長を目的に運用を行うことを基本とする
【分配コース】
インカムゲイン(利子配当収益)の獲得と信託財産の成長を目的に運用を行うことを基本とする
【成長コース】
信託財産の成長を目的に運用を行うことを基本とする |
わが国の株式市場の動きと長期的な成長をとらえることを目標に、日経平均株価に連動する運用を目指す |
信託財産の長期的な成長を図ることを目標として運用を行う |
|
図表(2)「野村世界6資産分散投信」の基本資産配分
| |
株式 |
債券 |
REIT |
| 国内 |
海外 |
国内 |
海外 |
国内 |
海外 |
| 安定型 |
5 |
15 |
60 |
10 |
5 |
5 |
| 分配型 |
5 |
15 |
20 |
50 |
5 |
5 |
| 成長型 |
35 |
35 |
10 |
10 |
5 |
5 |
|