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時間を味方につけて投資効果高める 長期投資の優位性2006年09月30日 株式などへの投資に伴うリスクを管理する際、様々な分散手法(資産、国、通貨、銘柄などへの分散)が採られるが、時間を分散することも有力なリスク管理と見なされている。また、この時間分散の考えは長期投資を行う際の根拠となっており、時間を味方につけることにより投資の効率性を高めることも可能と言われている。 《ドルコスト平均法》 時間分散とは株式のようなリターンが不確実な金融資産に投資する際、資金を何度かに分けて投資することをいう。この時間分散を使った代表的な投資方法に、定期的に一定の金額でリスク資産(株式や投資信託など)を買い付ける「ドルコスト平均法」がある。 ドルコスト平均法は、ベストタイミングを狙って資金のすべてを投資するのではなく、定期的に一定の金額を投資していく投資手法だ。価格が安いときには多く、高いときには少なく購入することができるため、買い付け期間の平均価格より低いコストで資産を購入できる利点がある。価格が安いときに買い付けることが最も効率が良いものの、相場の天井や底を判断するのは難しい。その点、ドルコスト平均法はタイミングを計る必要がなく、投資タイミングリスクの軽減に効果をもたらしている。 リスクの時間分散効果の観点からみると、平均購入単価が平準化されていくことがポイントであり、時間の長さを活用して時価と平均購入単価の差を取り込んでいる。近年、わが国にも確定拠出年金制度が浸透しているが、購入の仕方の基本はドルコスト平均法にあり、時間を味方につけることで投資効率を高めることを狙っている。 《長期投資の優位性》 投資リスクの時間分散効果として、長期間保有すれば投資期間当たりの運用リスクが縮小することが挙げられる。これは、リスクはリターンに比べて時間に比例して大きくなる度合いが小さいためだ。 実際、過去(1950年〜2005年)の日経平均株価の投資期間別収益率を見てみると、投資期間を1年間に限れば、最大収益率は118.4%(52年)、最小収益率は▲38.7%(90年)となるが、投資期間を10年間とれば、最大収益率は29.5%(年率換算値、50〜60年)、最小収益率は▲7.5%(同、91〜01年)となっている。 また、計測期間ごとの振れを標準偏差でみても、1年では24.5%の標準偏差が10年では8.6%まで縮小している。投資期間が長くなるにつれ最大・最小収益率の振れが小さくなり、時間分散効果が働いていることが見て取れる。 なお、長期投資のメリットの一つには、購入時、解約時にかかってくる手数料の負担を軽減する効果もあげられる。投資信託の購入手数料が3%取られるケースを見ると、運用期間が1年だとリターンに与えるマイナスの効果は3%だが、運用期間が3年だと年率1%に縮小する。反対に、短期投資の場合、購入や解約を繰り返すことにより手数料などのコストが大幅に増える結果となる。 《累積リスクは増大》 上述したように、年率換算した投資期間当たりの運用リスクは軽減するが、累積リスクは増えていることに注意が必要となる。年率換算をしない投資収益率は、最大・最小とも投資期間が長いほど大きくなっており、最大と最小のリターン格差は1年間では157%だが、10年間では1285%となってしまう。投資期間が長くなるほど不確実性が増すわけであり、累積リスクが増えることは避けられない。 《長期投資(時間分散)についての注意点》 長期投資を行うことで累積リスクは増大するが、投資期間当たりのリスクは減少する。このリスクの時間分散効果は長期的なリターンの平均回帰の動き(マイナスリターンとプラスリターンが補完し合い、平均リターンに収束する動き)を利用しており、平均以下のリターンが毎年、繰り返されるようなら、投資期間が長いほどリターンは下方に振れることに注意しなければならない。また、時間分散の効果を得るための投資期間の長さも5年以上の時間が必要とみられることにも注意が必要だ。 (モーニングスター社)http://www.morningstar.co.jp PR情報 |
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