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若年層や中年層中心の米国 日本は高年層が大半を占める〈日米投信投資家プロフィール〉

2007年02月24日

 日本の公募証券投資信託の純資産残高は、2006年末で69兆円に達し過去最高水準を更新している。しかし、海外に目を転ずると、米国の投信残高は06年11月末で10兆2810億ドルにのぼっており、日本の投信残高の約20倍の規模を誇っている。

 米国では、どのような投資家がこのように大きな投資信託を支えているのだろうか。日本と米国の投信協会(日本=投資信託協会、米国=ICI)から発表された投信投資家のアンケート(06年版)によって比較してみた。

1 米国は2軒に1軒、日本は8軒に1軒

 米国では06年で全世帯の48%が投資信託を保有している。2軒に1軒の割合だ。一方、日本では投信の世帯保有率は05年で12.8%。8軒に1軒の割合となっている。このように、米国と日本では投信の普及率に大きな開きがあるが、米国も1988年当時は24%程度だった。それが90年代に急速に普及が進み、50%近くまで上昇した。理由は、90年代に急拡大した「401k」など確定拠出年金加入者による投資信託の購入だ。今では、米国の投信残高の40%が確定拠出年金による購入分となっている。

2 年齢別構成に際立った違い

 投信保有者の年齢別構成を見ると、日米で際立った相違が見られる。日本で最も多いのは60歳代の高年齢の投資家である。一方、米国では45〜55歳の投資家である。日本では50歳代以上の投資家が大半を占めており、40歳代以下の投資家は30%に過ぎないが、米国では45歳以下の投資家が40%に達している。米国では、確定拠出年金加入者を中心とした若い年齢の投資家が、投信拡大の原動力になっている。

3 株式ファンドの保有率に大きな開き

 ファンドのタイプ別保有比率をみると最も格差が大きいのは株式ファンドの保有比率で、米国では、投信を保有している世帯の80%は株式ファンドを保有している。これに対し、日本では株式ファンド保有世帯は35%にすぎない。その代わり、MMF・MRF・中期国債ファンドという貯蓄に近いファンドは40%の世帯で保有されており、米国とさほど大きな開きはない。

4 多様化が進む米国の投信販売チャネル

 日本では、投信の購入チャネルとして証券会社と銀行を通じて購入したという投資家の比率が多いが、米国では、それ以外にフィナンシャルプランナー、保険、投信会社、ディスカウントブローカーなど多種多様な販売チャネルを通じて投信が購入されている。とりわけ、米国では独立のフィナンシャルプランナーを通じた購入が24%も占めていることが注目される。

5 投信保有の主目的は日米とも老後の生活資金

 投資信託の購入目的をみてみると、米国では「退職後の資金」や「教育資金」といった明確な目標を持って投信が購入されている。これに対して、日本は概して目標意識は希薄となっている。背景として、投信保有者の年齢構成の差があり、米国では若年層が長期的な視点で投資信託を購入している。

6 安定重視に偏る日本の投資家

 最後に、日米投資家の投信保有のついてのリスク許容度をみてみると、日本では「安定重視型」つまり元本の安全性を重視した投信商品を購入したいという声が64%の投資家からあがっている。値下がりはあっても値上がりを期待したいという投資家は11%にすぎない。一方、米国では安定を重視する投資家は「平均以下のリスク・平均以下のリターン」と「ノーリスク」をあわせても16%にすぎず、ほどほどのリスクとリターンを期待する投資家が半数を占めている。さらに3人に1人は平均以上のリスクあるいは大きなリスクもいとわない投資家である。

 ただ、意外なのは、米国のように投信が高度に普及している国にあっても、投信に「ノーリスク」を求める投資家が6%もいることだ。投資教育の徹底がいかに難しいかを痛感させられる。

モーニングスター社http://www.morningstar.co.jp

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