現在位置:asahi.com>ビジネス>投資信託> オープン投資信託 > 記事 円安や金利差の拡大で増加 投資にはメリットと難点も〈外国ファンドの日本での販売〉2007年04月28日 毎月分配型外債ファンドや高利回り外国株ファンドなどへの資金流入の急増に見られるように、最近、日本の投資家が投資信託を通じて外国の株式や債券に投資運用する傾向が高まっている。2007年1月末で公募投資信託の約40%が外国の株式や債券に投資されている。 日本の投資家が投資信託を通じて外国投資をしているのは、こうした国内投信による外国投資分だけではない。日本に輸入され販売されている「外国投信」そのものを直接購入することによっても外国への投資が行われている。従って、国内投信の外国運用分と外国投信の国内販売分を合わせると、公募投資信託の約50%が外国の株式や債券に投資されている。今回は日本で販売されている外国投信の実態を見てみた。 1 急増する外国投信の国内販売日本の投信マーケットが外国投信に開放されたのは1972年。海外投資の一手段として証券会社が外国投信を輸入して投資家に販売した。その後80年代の後半にかけて、対外投資の盛り上がりから外国投信の販売は急拡大した。しかし、90年代に入ると、バブル経済の崩壊から投資信託への需要が減退した。その後97年ごろからは、為替市場での円安傾向や内外金利差の拡大から再び外国の株式や債券への投資が見直されるようになり、日本での販売が年を追って拡大してきた。 2 設立国はタックスヘイブン現在、日本で販売されている外国投信を設立国別に見ると、古くから外国投信の設立地として利用されてきたのはルクセンブルクだ。これはルクセンブルクの投信制度が法的に整備されているほか、税制面で優遇措置があるためだ。また、規制が緩やかなことも理由となっている。アイルランドも税制面の優遇措置を提供して外国投信の誘致に積極的な国である。また、近年ではケイマン諸島、バミューダなどが選好されるようになった。これらの国はいずれも「タックスヘイブン」といわれる国々であり、投資規制も緩やかな点が好まれている。 3 派生商品・オルタナティブファンドが特徴現在、日本国内で設定された投資信託で外国の株式や債券に投資するファンドと比べてみると、次の特徴が見られる。 (1)外国ファンドのタイプでは、株式ファンドが少ない (2)外国ファンドでは、派生商品で運用する債券ファンド、先物、オプション、仕組み債などで運用するファンド、ヘッジファンド的なオルタナティブ運用ファンドが多い。国内ファンドは国債や社債など一般的な債券での運用がほとんど (3)外貨建てMMFは当然ながら外国ファンドの独壇場 4 パフォーマンスは内外ファンドで大差なし次に、日本で販売されている外国ファンドのパフォーマンスを見てみた。過去1年間についてみると、株式型、債券型、バランス型とも、外国ファンドの方が若干パフォーマンスはよかったようだ。3年間では、逆に、株式型、バランス型では国内ファンドの方がリターンが高くなっている。総じて投資家の立場からすれば、投資方針が同様なファンドなら外国ファンドを購入しても国内ファンドを購入しても期待リターンに大きな差はないといえるだろう。 5 外国ファンド投資のメリットと留意点では、投資家から見て外国ファンドへの投資の魅力はどこにあるだろうか。 最大の魅力は、外国ファンドは外国の法律にもとづいて設立され運用されているので、日本では採用できない仕組みや運用対象・運用手法のファンドが購入できることだ。また、外貨資産へ直接分散投資できることも外国投信のメリット。 半面、個人投資家が外国投信を購入する際は円を外貨に換えて申し込まなければならないし、売却した時は外貨での受取代金を円に換金しなければならない。その際の為替手数料は投資家の個人負担となるから、その分だけパフォーマンスの低下要因となる点に留意する必要がある。また、現在日本で販売されている外国投信は、販売会社が限定されていることも難点だ。 (モーニングスター社)http://www.morningstar.co.jp PR情報 |