現在位置:asahi.com>ビジネス>投資信託> オープン投資信託 > 記事 銀行等金融機関シェア拡大 確定拠出年金や変額年金も 投資信託の販売チャネル2007年12月01日 ■証券会社と金融機関がマーケットを二分
日本の投資信託の販売は長い間証券会社のみが取り扱ってきた。1990年代に入ってやっと投信委託会社による直接販売の道が開かれ、98年末からは銀行等金融機関の窓口で投資信託を販売することができるようになり、三つの販売チャネルが整備された。銀行等金融機関の販売残高は年を追って急拡大し、2007年10月末では公募投資信託残高82.2兆円のうち35.2兆円、42.8%に達しているが、まだ、証券会社の販売残高46.5兆円、56.6%には及ばない。 しかし、これは契約型の「公募の証券投資信託」に限った話で、契約型にはこの他「私募の投資信託」がある。私募投信の販売残高をみると、銀行等金融機関の販売分が証券会社の販売分を大きく上回り、全体の70.2%と圧倒的なシェアを占めている。その結果、公募投信と私募投信を合計した契約型投信全体119.3兆円の販売チャネル別残高は、証券会社販売分55.6兆円(46.6%)、銀行等金融機関販売分61.4兆円(51.5%)、投信会社直販分2.2兆円(1.9%)となり、銀行等金融機関が最大の投資信託販売チャネルとなっている(図参照)。 金融機関経由の投信販売が多くなってきた理由の一つは、外資系投信会社のファンドの大部分が金融機関を通じて販売されているためであろう。外資系投信会社の多くは日本に販売組織を持っておらず、販売は外部の販売会社に依存せざるを得ないからだ。一方、銀行等金融機関の系列投信会社は、運用商品の種類もまだ十分とは言えないので、ファンドの品ぞろえのために外資系投信会社のファンドを積極的に取り扱うようになった。 ■投資家からみた販売チャネル 最近は証券会社、銀行等金融機関の窓口での販売(対面販売)だけでなく、直接、間接の新しい販売チャネルが出てきている。 証券会社や金融機関を通じて投信を購入するといっても、それらの会社の店頭(窓口)で購入するほかに、インターネットを通じて購入する場合もある。特に証券会社の場合、オンライン証券会社といってインターネット取引だけを行っている証券会社も少なくない。また、金融商品仲介業者として、証券会社の委託を受けて多数の投信会社のファンドを広く取り扱うファンドスーパーマーケットも設立されてきている。 確定拠出年金の運用対象として投信を購入している人も増加している。この場合は、年金の運営管理機関を通じて投信を購入することになるが、運営管理機関となっているのは証券会社や銀行等金融機関なので、統計上は証券会社または金融機関の販売分に含まれる。 金額はまだ少ないが、投資家によってはファイナンシャルプランナーを通じて投資信託を購入する人もいるだろう。この場合、ファイナンシャルプランナーは特定の証券会社の金融商品仲介業者となっているのでその投信取引は証券会社の取引分に入る。 投資家は、投信を直接購入しているばかりでなく、間接的にも購入している。その大きなチャネルとして変額年金保険をあげることができる。変額年金保険は「投信を保険で包んだ商品」と言われるように、掛け金の運用を変額年金用に設定された私募投資信託で行うのである。私募の証券投信の資産残高が37.1兆円と、公募の証券投信82.2兆円の4割にも達するほど大きな規模になっているが、このうちのかなりの部分は変額年金保険向けの「適格機関投資家私募投信」であると推察される。 (モーニングスター社)http://www.morningstar.co.jp PR情報 |