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調整局面で下落率小の傾向 リスク許容度に応じて判断を〈「低標準偏差」ランキング〉

2008年9月27日

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 今回は「標準偏差」について考えた。「標準偏差」は「リスク」のことで、この数値が大きいファンドほど、値動きが大きい。

 仮に今後1年間の期待収益率が10%のファンドがあり、標準偏差が20%の場合、「実際の収益率が10%プラスマイナス20%までに収まる確率が約3分の2」という意味になる。

 表は、モーニングスターが分析対象としている追加型公募ファンド2604本のうち「国内大型株」に属し、純資産が10億円以上で、5年間以上の標準偏差データが取れる銘柄について、標準偏差1年の小さい順に並べたものである。8月末時点のトータルリターンは、1カ月、3カ月ともに、標準偏差の小さいファンドの下落率は相対的に小さくなっている。

 一般的に、標準偏差をどの程度取り、どの程度の収益を狙うかは、そのファンドごとの運用方針による。過去1年間はおおむね下落相場であり、標準偏差を抑えたファンドの方が下落率は小さくなった。

《厳しい下降相場の中で、大きく下落する場合も》

 表で最も標準偏差の低い「(レインボーF)公益株F」は、公益・社会資本整備に関する銘柄が投資対象。「公益株」は、一般的に低リスクで、下落相場に強い。第5位にランクインした「ニッセイ日本勝ち組ファンド」は、競争力のある我が国の代表的な企業に投資。銘柄入れ替えが少なく、運用コストが低い。第9位にランクインした「MS・ジャパン・エクイティ・オープン」は、セクター判断を中立化しているのが特徴である。

 このように何らかの形で標準偏差を抑え、基準価格の下落を抑えているファンドもある。しかし、これまで値動きの小さかった銘柄も大きく下落するなど、過去1年間の株式相場は厳しい状況であった。個別に見ると、大きく下落したファンドが散見され、トータルリターン1年は逆に「高標準偏差」の方が高くなってしまっている点には注意したい。

《初心者や損失許容度の小さい投資家は低標準偏差を意識》

 前記のような注意点があるとはいえ、標準偏差の低いファンドは一般的に期待収益率が低い半面、期待が裏切られる可能性も小さい。損失許容度の小さい投資家や初心者は、標準偏差も意識してほしい。例えば、これから新たにファンドへの投資を検討している投資家であれば、とりあえず低標準偏差のファンドの中から選んでみると良いかもしれない。標準偏差は、リターンと同じくらい重要な指標であり、ファンドの標準偏差はモーニングスターのホームページで確認することができる。

モーニングスター社http://www.morningstar.co.jp

標準偏差が小さい国内大型株投信 (2008年8月末・単位%)
順位 ファンド名 投信会社 標準偏差1年 トータルリターン
1カ月 3カ月 1年
1 (レインボーF) 公共株F 野村 12.61 -0.06 -2.92 -16.32
2 JF 平成・ジャパン・ファンド JPモルガン 12.68 -5.31 -12.32 -30.27
3 TAA株100ポートフォリオ ニッセイ 13.27 -2.82 -9.57 -17.40
4 リサーチ&トレンド・オープン 三井住友 13.91 -5.81 -15.31 -32.21
5 ニッセイ 日本勝ち組ファンド ニッセイ 14.20 -3.33 -11.74 -19.47
6 ブランドエクイティ 新光 14.22 -3.77 -11.99 -25.51
7 BR 日本株式オープン ブラックロック 14.23 -4.42 -14.00 -26.32
8 ニッセイ 日本株オープン ニッセイ 14.26 -4.64 -13.56 -27.47
9 MS・ジャパン・エクイティ・オープン モルガン・S 14.27 -2.64 -9.23 -19.87
10 MHAM ジャパンオープン みずほ 14.38 -4.66 -12.68 -27.91
10ファンドの平均 13.80 -3.75 -11.33 -24.28
 
(参考1) 標準偏差が大きい10ファンドの平均 19.19 -4.88 -14.05 -23.63
(参考2) 東証株価指数 (TOPIX) 15.56 -3.75 -10.90 -21.98
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