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2012年4月27日16時30分
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〈@ニューヨーク〉「驚き」追い続ける米アップル社

写真:米カリフォルニア州で開かれた発表会で、「iPad(アイパッド)」の新しい機種を紹介する米アップルのティム・クックCEO=3月7日、畑中徹撮影拡大米カリフォルニア州で開かれた発表会で、「iPad(アイパッド)」の新しい機種を紹介する米アップルのティム・クックCEO=3月7日、畑中徹撮影

■畑中徹(ニューヨーク支局員)

 ニューヨークの飲食店。携帯電話が鳴り、反射的に携帯を見たが、自分ではなかった。同じ着信音なので勘違いしたようだ。ふと周囲を見ると、何人もの人が同じように携帯に手をやっていた――。

 ニューヨークに着任後、そんな経験が何度もある。多くの人たちが取り出したのは、米アップルの多機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」だ。

 相当な普及ぶりだと実感する。私も利用者の1人。日本のように、多彩な「着メロ」をダウンロードして楽しむ習慣があまりないせいか、街のいたるところで「聞き覚えのある着信音」が響いている。私の場合、仕事上、東京本社デスク(上司)からの電話が多く、同じ着信音が聞こえると、いちいち敏感に反応して、iPhoneを確認している。

 街はまさにiPhone一色。IT業界を取材する記者として街ゆく人がどんな携帯機種を使っているか気にして見ているが、iPhoneがやはり断トツ。米国の飛行機に乗っても離陸と着陸時の客室乗務員の案内は、「iPhoneの電源はお切りください」。まるで「携帯電話=iPhone」だ。

 社会科の教科書で「米国は人種のるつぼ」と習う。ニューヨークでは、あらゆる人種、言語が交ざり合っているが、こと携帯電話になると、「みんなiPhone」のようだ。

 雑然としたニューヨークの街を「iPhone」で染めあげたアップル。同社の経営はいま、文字通り破竹の勢いが続いている。

 その勢いを端的にあらわしているのが同社の株価。最近は、600ドルを超える高い水準で推移している。4月中旬には一時644ドルをつけ、過去最高を更新。これをもとに企業価値を示す時価総額を算出すると、6千億ドル(約48兆円)となる。日本企業と比べるとトップのトヨタ自動車の4倍以上にのぼる。

 主力のiPhoneやタブレット端末「iPad(アイパッド)」の販売が好調で、株価は今年に入り最大で6割近くも値上がりした。直近の株価は、やや下げているが、それでも「700ドルに到達する」とのアナリスト予測はふつうで、一部には「1000ドルも不可能ではない」という大胆な予測もあるほどだ。

 そんなアップルの原動力は何か――。

 それは、利用者や投資家らが「あっと驚くような」商品を絶えず市場に届けてきたことだ。その驚きが、快進撃を支えている。

 ただ、「驚き」を絶えず演出し続けることはやはり大変なことのようだ。3月上旬にサンフランシスコで開かれたiPad最新版の発表会で、そう感じた。

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