【ブリュッセル=野島淳】米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは30日、欧州連合(EU)の救済基金「欧州安定メカニズム」(ESM)の格付けを、最上級の「Aaa」から「Aa1」に1段階引き下げた。今後の見通しも「弱含み」とし、さらなる引き下げの可能性も示した。
ESMで2番目に大きい出資国であるフランスの国債の格付けを、11月19日に最上級から1段階引き下げたことを反映した。格下げで、ESMが市場からお金を借りる際の金利が上がる可能性がある。
ESMは10月にユーロ圏各国が出資して発足。出資国の信用で市場から安くお金を借りて、財政難になったユーロ圏の国に資金を融資する仕組み。
ムーディーズは、ESMと並行して運用されている「欧州金融安定化基金」(EFSF)の格付けも同様に1段階引き下げた。
ESMは「ムーディーズの決定は理解し難い。ESMの非常に強い組織的な枠組みや(出資国の)政治的な関与、資本構成を十分に認識しない格付け会社の手法には同意しない」とするコメントを出した。