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年末─来年には景気に明るさ、追加国債発行は10兆円超=財務相

2009年4月11日8時15分

 [東京 10日 ロイター] 与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は10日、追加経済対策決定後に記者会見し、景気底割れと経済構造転換の両立に応える内容と規模になったと述べた。

 その上で、対策の経済効果で景気は年末から来年にかけて少しずつ明るさがみえてくるとの見通しを示した。

 また、追加対策に伴う国債発行額は「建設国債と赤字国債で10兆円を超える」との見通しを明らかにした。

 対策による経済効果について与謝野財務相は「放っておけば、(国際機関が見通す)6─7%成長率が落ちるというその落ち込み具合を2%強戻す」効果があると指摘。「すぐに景気が回復するわけではないが、本年末から来年にかけて少しずつ明るさがみえてくる」と見通した。

 一方で「経済の底割れを招くことになれば財政健全化はさらに遠のく」とし、財政健全化のためにも、底割れ防止に向けて思い切った財政出動を早期に実行する必要があると強調した。

 <今回使ったお金は3年後の税制抜本改革で手当て必要> 

 対策では、消費税を含む税制抜本改革の道筋を示した「中期プログラム」を早期に改訂することも決まった。

 改訂の狙いについて与謝野財務相は「今回財政出動はするが、財政規律・健全な財政の方向に向かっての目標を失ってはいけない」と説明。改訂するとはいえ、「景気回復を前提として消費税を含む抜本税制改革の基本ラインは同じだ」と指摘。「今回、使ったお金は、3年後に予定されている税制抜本改革のなかで、手当てしなければならない」とも述べた。

 昨年12月に閣議決定された「中期プログラム」では、経済状況の好転を前提に、消費税を含む税制抜本改革を早ければ2011年度から実施する方針を定めている。消費税引き上げによる増収は社会保障の安定財源に充てることも明確にしているが、累次の経済対策で財政は危機的状況にあり、悪化する財政状況の改善も念頭に消費税引き上げを検討していく考えを示したとみられる。

 <国債管理政策、日銀に要望することはない>

 今回の対策規模は国費15.4兆円と、経済対策に伴う補正予算規模としては過去最大級。追加の国債発行も10兆円を超える大規模で、国債の安定消化が大きな課題にあがっている。

 与謝野財務相は「日本の長期資本市場はクラウディングアウトが起こる状況ではない」としながらも国債発行には「市場との対話を欠かさないで、慎重な対応が必要」と述べ細心の配慮をする考えを明らかにした。

 一方で、日銀に対して「要望することはひとつもない。日銀は市場安定の観点から政策を展開している。日銀に対しては全面的な信頼を置いている」と述べ、現時点で日銀の国債買入れ増額などを政府として求めていく考えがないことも明らかにした。

 (ロイター日本語ニュース 吉川 裕子記者)

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