[東京 13日 ロイター] 日立製作所<6501.T>の子会社で、東証1部に上場する日立金属<5486.T>と日立電線<5812.T>は13日、経営統合することで基本合意したと正式発表した。2013年4月1日付の経営統合を目指す。統合により、材料・製品開発力を強化し事業領域を広げ、グローバル展開を加速する。
来年1月上旬に合併契約を締結し、2月下旬に臨時株主総会を開く予定。存続会社は日立金属で、日立電線は上場廃止となる予定。新会社の名称や合併比率などは今後協議の上、決定する。両社合わせた売上高は2012年3月期で約9900億円となる。経営効率を高めるとともに、日立グループとして高機能材料分野での競争力を高める。
同日夕に会見した日立金属の藤井博行社長は、国内市場が縮小する中、両社の課題は「グローバル化」と指摘し、両社の販売網や生産拠点の統廃合を進めて事業効率を高めながら、自動車や医療分野などで次の成長の柱を探すと述べた。さらには社会インフラ事業を強化している日立グループの方針を「素材面でサポートしたい」と語った。
日立電線の高橋秀明社長は会見で、「両社が産業インフラ、電機、自動車の各業界で同じ顧客を抱えており、顧客ニーズをうまく捉えられる」と話し、統合によって付加価値品の共同開発やセット販売などに期待を寄せた。
日立金属は自動車や電機、産業インフラ向けの金属材料を手がけ、特にハイブリッド車や電気自動車の駆動モーターに使う高性能磁石などに強みを持つ。一方、日立電線は電力会社向けの電線が主力だが、半導体向け材料の不振などで業績が悪化。12年3月期まで4期連続の最終赤字に陥っており、13年3月期も5期連続の最終赤字を見込む。合併で経営基盤を拡充し、収益力を改善する。
日立は09年3月期決算で巨額赤字を計上して以来、日立プラントテクノロジーや日立マクセルなど上場子会社5社を完全子会社化するなどグループ経営の一体化を進めている。今回もその一環で、グループ再編を加速し、収益力向上を図る。
(ロイターニュース 白木真紀、井上裕子;編集 内田慎一)
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