[東京 30日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べドル高/円安の82円前半。
輸入企業の買いに短期筋が乗る形で、仲値公示通過後に取引水準が30─40銭程度上方シフト。その後、安倍晋三自民党総裁の発言で円がやや買い戻される場面もあったが、全般的に底堅い動きとなった。
<輸入企業の買い>
ドル/円は82円前半を中心に取引された。午前10時半過ぎに突然動意づき、一時82.55円まで上昇。輸出企業の売りは2日前にほぼ終わっており、実需の売りが薄い中、買い遅れていた輸入企業の買いに短期筋が乗る形で急伸。ストップを巻き込みながら上げ幅を拡大させた。
市場では「22日の高値82.84円を超えるとストップバイが大きいことから、上昇に弾みがつく可能性が高い」(邦銀)との声が出ていた。
その後、安倍総裁の発言で円がやや買い戻される場面もあったは、全般的には底堅い動きとなった。
安倍総裁は日本記者クラブでの党首討論で、日銀の金融政策に関する自身の発言について、今は野党の立場で、たとえばということで手段にも言及しているが、首相になったら手段には言及しないとし、金融政策の手段は日銀が決めていくことだとの考えを示した。「ややトーンダウンしたと受け止められた」(外資系証券)という。
<投機筋は買い余力>
安倍総裁への期待感を背景とした株買い/円売り(いわゆる安倍トレード)はこのところ一服しているが、市場では相場をけん引してきた投機筋は買い余力があるとして、上値余地を指摘する声もある。
参加者からは「投機筋は2─3月はめいっぱいロングになっていたが、今回は安倍トレードに懐疑的な見方がある中で打診買い程度にとどまっているところも少なくない。上にいくとみればロングを積み増してくるだろう」(大手邦銀)との声が聞かれた。
(ロイターニュース 志田義寧)