[シカゴ 1日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)当局者は1日、シカゴ大学主催のパネルディスカッションに参加し、長期にわたり低金利政策を維持する方針について、異なった見解を示した。
FRB内でもハト派として知られるシカゴ地区連銀のエバンズ総裁は、追加緩和が必要との考えを主張。インフレが2.5%を突破しない限り、失業率が最低6.5%に改善するまで低金利を維持すべきとの考えを改めて示した。
そのうえで「低金利を非常に長い期間継続することが効果的な時期にある」との考えを示した。
さらに、現在失業率が高水準であることを踏まえると、低金利政策を数年間継続したとしてもインフレが2.3%を突破する可能性は低い、と指摘した。
一方、フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁は、失業率が高止まりしていることは、FRBの政策がうまく機能していないことを示している、との見方を示した。
さらに総裁は、FRBは利上げのための手段を備えているものの「歴史は、利上げよりも利下げのほうがFRBにとり簡単なことを示唆している」と語った。
<数値基準設定について議論>
3人のFRB当局者は、インフレと失業率の「数値基準(thresholds)」を設定し、それに沿って金融政策を調整することについても議論を交わした。
プロッサー総裁は、数値基準設定について「政策面で過度に求めすぎており、非常に懸念している」とし「この戦略は、明確さよりも混乱を招く可能性がある」との見方を示した。
ミネアポリス地区連銀のコチャラコタ総裁は、数値基準をベースにした政策を支持する考えを再度示した。総裁は、インフレが2.25%を突破しない限り、失業率が5.5%以下に改善するまでは低金利政策を継続すべきとの考えを改めて示した。
総裁は、FRBが雇用改善のために物価安定を犠牲にすることはない、との方針を投資家に示すことができるという点で、こうした確約は信頼性が高い、との考えを示した。
エバンズ総裁は、2.5%というインフレのセーフガードを強調。仮に自身の主張が間違っていたとして、緩和策が失業率改善のための解決策でなかった場合、インフレ率は上昇するが、FRBはアクセルペダルから足を離すことができる、と述べた。
プロッサー総裁は、インフレの「数値基準」は、FRBが設定した2%というインフレ目標と矛盾する基準と解釈されてしまう可能性があるとし、数値基準設定に懐疑的な見方を示した。総裁は「われわれの取り組みが信頼されなかったり、正しく理解されないことを心配しており、こうした政策モデルでは期待されている効果が得られない可能性がある」と述べた。