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個人が買える劣後債が人気ですが…。

2009年3月18日

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 利回りが高い、銀行の“劣後債”が、人気になっています。

 劣後債とは、会社が破産したり、民事再生に陥った時に、支払いが後回しになる債券。これが、銀行の場合、自己資本の一部と見なされる(BIS規制)ために、資本を手厚くしたい銀行が発行に力を入れています。さらに、この劣後債を、金融円滑化のために日銀が買い入れるのではないかという思惑で、ますます人気になっています。

 そこで今回は、この劣後債の損得を考えてみましょう。

 これを、銀行が資本増強のために売り出していて(銀行は劣後ローンや劣後債の一部を自己資本に組み込めるため)、かなり売り出しています。

 劣後債とは、前述のように、普通の債権や債券などを支払った後に資産が残っていたら支払われる債券ですが、そのぶん普通の債券よりは金利が高くなっています。

 たとえば、みずほコーポーレート銀行の劣後特約付きの新発債券(3月16日受け渡し)は、償還まで8年で、利回りは2.86%。税引き後で2.288%。つまり、みずほコーポーレート銀行が破綻(はたん)や民事再生にならない限り、8年間は手取りで利息が2.288%もらえるということ。8年たつと、元金が戻ってきます。

 こう聞くと、なんだかとてもお得な金融商品のような気がします。が、うまい話には、当然ながらリスクあり。

 まず、8年の間に銀行の経営がおかしくなって破綻などということになると、劣後債にまわされるお金がなくなって、払われない、もしくは元本割れという可能性があります。

 次に、償還まで8年ですが、その間に解約すると、元本割れする可能性があります。ちなみに、8年間は手取り2.288%なので、今はよく思えますが、8年の間に金利が急激に上がっていると、損な気がするかも。

 また、この商品については、3年目以降、業績次第で、償還の前倒しの可能性もあります。

 金利だけで飛びつかず、こうしたメリット、デメリットをよく把握して!

プロフィール

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荻原 博子(おぎわら・ひろこ)

1954年長野県生まれ。経済ジャーナリストとして幅広く活躍。デフレを見越し、借金を減らし投資を控える「資産防衛」を一貫して提唱。現在、テレビ・雑誌・新聞などを通じて不況時の生活防衛策や、保険、金融、住宅問題など実戦的な提案を発信している。著書に「荻原博子の家計まるわかり読本」(学習研究社)「生命保険は掛け捨てにしなさい!」(ダイヤモンド社)など多数。監修した「ボクたちの値段」(講談社)も好評発売中。

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