写真・図版 2月5日、日本マクドナルドホールディングスのサラ・カサノバ社長兼CEOは、異物混入問題が発生してから初めて記者会見に臨み、消費者の信頼回復が最優先事項であり、安全な商品を提供できるようにトップとしてあらゆる努力を払うと述べた。都内で撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

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 [東京 5日 ロイター] - 日本マクドナルドホールディングス<2702.T>のサラ・カサノバ社長兼CEOは5日、異物混入問題が発生してから初めて記者会見に臨み、消費者の信頼回復が最優先事項であり、安全な商品を提供できるようにトップとしてあらゆる努力を払うと述べた。

 ただ、今期のスタートなる1月の既存店売上高は上場来最大の減少になるなど逆風は強く、回復には時間を要しそうだ。

 <既存店に投資を集中、お得感あるメニューも> 

 カサノバ社長は、一連の異物混入問題について「原因や問題はそれぞれ異なっていたものの、製造・調理・お客様対応の3点でさらなる改善の余地があることは明らか」と述べ、強化策を講じると表明した。

 また、顧客から価格戦略、メニュー、店舗について「変わって欲しい」との要望があるといい、こうした点でも改善を図っていく方針。

 価格面では、100円マックのメニュー拡充や新バリューセットの導入の検討などを行う。また、日本人のし好に合った独自の新メニューの開発も行っていくほか、ファミリー向けメニューも強化する。

 店舗については、新店のオープンではなく、既存店へ投資を集中させる。現在、全店舗の25%となっている「モダン」と位置付ける店舗を2018年までに全体の90%に引き上げる計画。 

 カサノバ社長は会見の冒頭、「一連の異物混入でお客様に多大なご迷惑とご心配をお掛けしたことを深くおわびします」と述べ、陳謝した。 そのうえで「食を扱う企業として異物混入はあってはならないこと。可能な限りゼロに近付けることを目指す」とした。 

 <1月既存店売上高は上場来最大の減少> 

 2015年12月期の連結業績予想は未定として、見通し数字の開示を見送った。上海福喜食品の期限切れ鶏肉問題に続き、今年に入って異物混入問題が起き、客離れが深刻化している。

 今村朗・財務本部執行役員は「15年は全く予断を許さない状況」と危機感を示したうえで、「異物混入問題が年内の売り上げ、利益にどう影響を与えるか、合理的に見積もることが困難」とし、数字公表の見送りを説明した。15年12月期の業績見通しは、第1・四半期をめどに開示したいとしている。

 今期決算のスタートとなる1月の既存店売上高は38.6%減となり、12カ月連続でのマイナスとなった。減少幅は2001年の上場来最大。客数は28.5%減、客単価は14.1%減だった。カサノバ社長は「消費者により厳しい評価を下されたもの」と述べ、重く受け止めているとした。 

 <14年12月期は上場来初の営業赤字> 

 2014年12月期の連結売上高は、鶏肉問題の影響により、同14.6%減の2223億円と大きく落ち込んだ。既存店売上高は11.2%減となった。売り上げ減に加え、原材料の廃棄費用など鶏肉問題に関連する費用などを計上したことで、利益も大きく圧迫された。営業損益は67億円の赤字、当期損益は218億円の赤字となった。営業赤字は2001年7月の上場以来初、当期損益は11年ぶりの赤字。

 *内容を追加します。