写真・図版 12月7日、12月ロイター企業調査によると、来年の景気は海外での減速懸念が広がっているの比べて、国内景気はそれほど減速懸念は広がっておらず、今年と同程度かそれ以上の成長率になるとの見通しを示す企業が7割を占めた。都内で昨年1月撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

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 [東京 7日 ロイター] - 12月ロイター企業調査によると、来年の景気は海外での減速懸念が広がっているの比べて、国内景気はそれほど減速懸念は広がっておらず、今年と同程度かそれ以上の成長率になるとの見通しを示す企業が7割を占めた。政府が大規模な景気対策を打ち出していることも影響している可能性がある。

 景気への最大のリスク要因は、製造業が米中貿易戦争で4割を占めた一方、非製造業では消費増税がトップだった。

 調査は11月20日から12月3日にかけて実施、資本金10億円以上の中堅・大企業480社に調査票を送付し、230社程度が回答した。 

 調査によると、来年の世界経済成長率が今年を下回るとの見方が全体の51%を占めた。国際通貨基金(IMF)は今年秋、18年の見通しを3.7%に引き下げている。

 一方で、来年度の国内の成長率は今年度の民間見通し平均1.0%程度と「同程度」とみている企業が55%を占め、「上回る」の14%を合わせて7割程度の企業が景気が落ち込まないとみている。

 今年度より成長率が「下回る」との回答は31%にとどまっている。消費税率引き上げやオリンピックに向けたインフラ需要の剥落、世界的保護主義といった懸念材料が並ぶわりには、悪化見通しが少なかった。

 来年の経済にとって最大のリスクを聞いたところ、米中貿易戦争を挙げる回答が43%で最も多かった。「中国鋼材のアジア圏でのだぶつきが脅威」(鉄鋼)、「半導体産業に影響が出てくる」(電機)、「世界経済に大きな影響が出る」(卸売)などの懸念がある。

 次いで消費増税が33%と続いた。「増税分の価格転嫁ができない」(金属製品)、「増税が心理的に作用し、支出に歯止めがかかる恐れがある」(サービス)などの回答があった。

 日米貿易協議を挙げたのは10%だった。輸送用機器業界からは「為替や数量規制など厳しい要求を突き付けてくると思われる」との懸念が大きく、「主要顧客の生産体制の見直しにつながる可能性がある」、「米国の対日関税引き上げがグループ経営に大きな負担となる」との声が寄せられた。

 他産業からも「自動車でコスト削減などに動くと、影響が大きい」(情報サービス)、「国内経済に与える影響が大きい」(小売)といった懸念がある。

 *見出しを変えて再送します。

 

 (中川泉 編集:青山敦子)