写真・図版欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁は17日、ECBの追加利下げについて、意図せぬ副作用に留意した上で慎重に行う必要があるとの考えを示した。福岡市で6月代表撮影(2019年 ロイター)

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 [ワシントン 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁は17日、ECBの追加利下げについて、意図せぬ副作用に留意した上で慎重に行う必要があるとの考えを示した。

 ECBは9月の理事会でマイナス金利の深掘りのほか、資産買い入れの再開を含む包括的な緩和措置を決定した。

 ビスコ総裁は、銀行はマイナス金利で痛手を受けているが、金融政策を実態経済に伝達するのは銀行であるため、マイナス金利は最終的には非生産的である可能性があると指摘。「銀行は融資提供を縮小させる可能性がある。このために一方では懸念し、他方では(マイナス金利の深掘りを)一段と進めるに当たり極めて慎重になる必要がある」と述べた。

 その上で「極めて非伝統的な措置であるため、マイナス金利が及ぼすマイナスの影響についてはかなり慎重になる必要がある」と語った。 

 ただ、ECBは9月の理事会でマイナス金利が銀行に及ぼす影響を軽減するために金利階層化を導入。ビスコ総裁は「意図せぬ結果を回避するために階層化を導入した」とし、これまでのところマイナス金利による影響は中立的になっているとの見方を示した。

 ECBが9月に決定した包括的な緩和策については、すべてに賛同しているわけではないとしながらも、全般的に支持を表明。「包括策が必要との全般的な合意があった。ただ内容のすべてに賛同があったわけではない。自分自身も一部には賛同していない」とし、ECBの資産買い入れはマイナス金利政策よりも効果があると考えていると述べた。 

 ビスコ総裁はハト派と見なされており、今月末の任期切れに伴い退任するドラギECB総裁に近い立場にある。現在、国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会が開かれているワシントンを訪問している。