写真・図版 18日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのホルツマン・オーストリア中銀総裁は、マイナス金利政策によりユーロ圏の金融システムが阻害を受ける恐れがあるため、ECBはインフレ目標を引き下げ、政策アプローチを変更する必要があるとの考えを示した。写真はECB本社にあるロゴ。フランクフルトで2018年4月撮影(2019年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

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 [ワシントン 18日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのホルツマン・オーストリア中銀総裁は18日、マイナス金利政策によりユーロ圏の金融システムが阻害を受ける恐れがあるため、ECBはインフレ目標を引き下げ、政策アプローチを変更する必要があるとの考えを示した。

 ECBはインフレ目標を「2%に近いがこれを下回る水準」に設定しているが、2013年以来達成できていない。ホルツマン総裁は訪問先のワシントンでロイターのインタビューに対し、「インフレ期待が極めて強く固定されている環境下でインフレ目標を達成するには大量の流動性が必要になる」とし、「達成できたとしても、インフレ目標の引き下げを検討することは有効だ」と述べた。

 その上で、インフレ目標を1.5%とするのが適切と考えているとしながらも「1.2%との提案があった場合、反対はしない」と語った。

 マイナス金利政策については、長期的に持続可能な政策ではないと指摘。「保険会社と年金基金にはマイナス金利の影響を中和する手段がなく、期待される利益率を確保するのは不可能になる」とし、保険会社と年金基金は自らリスクを負う必要に迫られ、結果的に金融安定に対する脅威となると警告。「次に危機に見舞われた際は、量的緩和の拡大とマイナス金利の深掘りでは対応できない」と述べた。 

 ECBの政策決定の過程については、米連邦準備理事会(FRB)のように決定会合で採決を行い、誰がどのように投票したか公表することで透明性と信頼感の向上が図れると指摘。11月1日付でECB総裁に就任するクリスティーヌ・ラガルド氏の下で政策の討議と決定の方法が変更されることを望むと述べた。