写真・図版米国で社会問題になっている鎮痛剤に含まれる医療用麻薬「オピオイド」中毒のまん延を巡る訴訟で、製薬会社大手4社が総額2億6000万ドルの和解に達した。写真はオピオイド系鎮痛剤。ユタ州プロボで2017年4月撮影(2019年 ロイター/George Frey)

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 [クリーブランド(米オハイオ州) 21日 ロイター] - 米国で社会問題になっている鎮痛剤に含まれる医療用麻薬「オピオイド」中毒のまん延を巡る訴訟で、医薬関連大手4社が総額2億6000万ドルの和解に達した。これによりオハイオ州クリーブランド連邦地裁で21日に開始される予定だった審理は取りやめになった。 

 和解したのはアメリソースバーゲン<ABC.N>、カーディナル・ヘルス<CAH.N>、マッケソン<MCK.N>の米医薬品卸大手3社ほか、イスラエルのジェネリック医薬品(後発薬)大手テバ・ファーマスーティカル・インダストリーズ<TEVA.TA>。

 米医薬品卸大手3社は計2億1500万ドルを直ちに支払う。テバは現金2000万ドルを支払うほか、18カ月にわたって2500万ドル相当のオピオイド中毒治療薬「サボキソン」を提供するという。

 残る被告企業のドラッグストアチェーン大手ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス<WBA.O>については、クリーブランド連邦地裁の判事が新たに審理の日程を調整することを明らかにした。

 6社目の被告企業、医療製品販売のヘンリー・シャイン<HSIC.O>は

 21日、約125万ドルの取引に応じたことで訴訟対象から外されたことを明らかにした。

 この日に審理開始が予定されていた訴訟はオハイオ州のクヤホガ郡とサミット郡を対象としたもので、全国で2600件の訴訟が起こされているオピオイド中毒のまん延を巡る訴訟の先例になるとして注目されていた。

 米政府の統計によると、1997年から2017年までの間にオピオイドの過剰摂取により約40万人が死亡した。

 期待先行で前週上昇していた米医薬品卸3社の株価はこの日、2─4%安となったが、序盤の下げ幅を一部縮小した。

 ベアードのアナリスト、エリック・コールドウェル氏はノートで「非常に複雑な訴訟において不確実性が持続しているため、米医薬品卸の前週上昇分の一部が削られたとしても驚きはない」と述べた。

 *内容を追加しました。