写真・図版 10月24日、日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO、写真)はの決算説明会に登壇し、EV向けの先行投資について「絶対的なスピードで投資しないとチャンスを失う」と述べた。写真は都内で昨年7月撮影(2019年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

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 [東京 24日 ロイター] - 日本電産<6594.T>の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は24日の決算説明会に登壇し、EV向けの先行投資について「絶対的なスピードで投資しないとチャンスを失う」と述べた。

 永守氏は、世界の自動車メーカーによるEVシフトが進む中で、車載分野で予想外に引き合いが殺到していると指摘し「一番大きな波が来ている。選択受注しているときではない。来るもの(注文)は全部取る」と述べた。先行投資を増やしていく必要があるとし「会社は勝負するときにはしないといけない」と主張した。

 7月時点では2021年度の受注見込みを50万台としていたが、10月にはこれを70万台に引き上げたほか、23年には220万台に拡大するとの新たな見通しも示した。同社は22年からHEV(ハイブリッド車)向けトラクションモーターの受注を開始し、EV(電気自動車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)を合わせた全方位体制になるとした。

 <自動車の重要分野で圧倒的1位目指す>

 自動車で重要と位置づける「走る・曲がる・止まる」のいずれの分野でも圧倒的なシェア1位を目指すとした。トラクションモーターは現在の推定4%を30年には35%に、電動パワステ用モーターは現在の40%を70%に、次世代ブレーキ用モーターは現在の50%を70%に、それぞれ引き上げを目指す。

 具体的な生産時期を決めた受注が入ってきているとし、永守氏は「生産供給能力が次の鍵になる」と述べた。同社は中国2工場のほかポーランド、メキシコで増強に向けた設備投資を進めている。

 同社は前日、2020年3月期営業利益予想を250億円下振れの1500億円へと下方修正していた。EV駆動用のトラクションモーター関連の需要が拡大していることを踏まえた開発費用の増加などが背景。東京株式市場の24日前場には、日経平均が100円超高となるところ、同社株価は小幅安にとどまった。

 

 

 (平田紀之)