写真・図版 8日、格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、英国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。写真は2013年2月撮影(2019年 ロイター/Brendan McDermid)

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 [ロンドン 8日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは8日、英国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。格付けは「Aa2」に据え置いた。

 主要2政党のどちらも、高水準となっている債務の削減に取り組む見込みがないことが理由。

 ムーディーズは声明で、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が実現し物議を醸す問題でなくなったとしても、英国の立法や政策決定が以前のように予測可能な形で行われると想定するのは「楽観的だろう」と指摘。

 対国内総生産(GDP)比80%以上に相当する1兆8000億ポンド(2兆3000億ドル)の英国の公的債務は再び増加する恐れがあり、同国経済は「従来の想定よりもショックの影響を受けやすくなる」可能性があるとした。

 英国の2大政党は来月の総選挙を前に、ともに支出を拡大する方針を表明している。

 ムーディーズは「現在の政治情勢において、緊縮財政政策に対する大きな圧力は生じていない」と指摘した。

 また、英国がEUから離脱しても、EUとの将来の貿易協定締結で「大きな課題」に直面することから先行き不透明感が残るとの見方を示した。

 新たな貿易協定で、EU加盟国として得てきた恩恵を再現できない見通しとなれば、これも格付けにマイナスになると警告した。

 ムーディーズは2013年に英国の格付けを「AAA」から引き下げ、17年にも再び引き下げている。

 現在の「Aa2」はフランスと同格だが、ドイツの「AAA」を下回る。

 *内容を追加しました。