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 [ワシントン 17日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事は17日、新たな調査で示された各国における金融サービスの不平等性が将来的な金融危機につながりかねず、金融セクターは迅速に対処する必要があると述べた。

 IMFはこの日公表した調査報告で、低所得者層や女性、中小企業への金融サービスの拡大が共生社会の構築に寄与する可能性がある一方、金融セクターでの複雑性の増大は多くの場合、富裕層の利益になると指摘した。

 専務理事はピーターソン国際経済研究所でのイベントで、「われわれの新たな調査では金融危機前に不平等性が高まる傾向があり、不平等性と金融安定性に強い関係性があることが示された」と指摘。中小企業や女性主導の企業に対する融資を促進することによって、耐性が強化され、将来的な危機の備えになるとし、「ともに行動を起こせば、1920年代の過ちを2020年代に繰り返すことを避けることができる」とした。

 また今回の調査結果を金融セクターの安定性に関する評価や調査に活用し、金融リテラシーの低い層に対する教育強化に注力すると強調。高い融資基準と適切な監督を維持することが重要である一方、拡大している富裕層と貧困層との格差是正に向けた取り組みも必要と語った。

 さらに、1920年代とは異なり、気候変動が不平等性を助長する大きな要因になっていると分析。世界銀行は現行の政策を変更しなければ、極貧困層の人口が2030年までに1億人に上ると予測しているとした。

 気候変動を巡って、IMFは昨年11月に気候変動リスクを反映したストレステストの開発を各国中銀に要請。専務理事は年内に気候変動に関する評価手段をストレステストに組み込むことを模索すると述べた。

 また、不平等性の拡大に対処するために政府は引き続き財政政策を活用し、不平等拡大によって生じ得るポピュリズム(大衆迎合主義)や政治的な混乱を回避すべきと主張。ただ、金融セクターも重要な役割を担っているとした。

 IMFの調査によると、金融面で平等な国と不平等な国との国内総生産(GDP)成長率の差は長期的には2─3%ポイントに達するという。