写真・図版7月7日、世界の石油・ガス大手は2020年第2・四半期に低金利の環境を活用し、過去最大の債務による資金調達を行った。米テキサス州の油田で2019年11月撮影(2020年 ロイター/Angus Mordant)

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 [ロンドン 7日 ロイター] - 世界の石油・ガス大手は2020年第2・四半期に低金利の環境を活用し、過去最大の債務による資金調達を行った。新型コロナウイルス流行による大幅減収に対応する財務上の余裕を確保するため、現金保有を高めた。

 積み上がった債務は各社のバランスシートを圧迫しており、特にBP<BP.L>と英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェル<RDSa.L>で債務負担が重くなっている。石油各社は高水準の債務に加え、温暖化ガス排出が少ないクリーンエネルギーへのシフトという問題に直面している。

 リフィニティブのデータによると、世界のエネルギー大手7社であるBP、シェル、米エクソンモービル<XOM.N>、米シェブロン<CVX.N>、ノルウェー国営エクイノー<EQNR.OL>、フランスのトタル<TOTF.PA>、イタリアのエニ<ENI.MI>は第2・四半期に債務で600億ドルを調達。石油ガス部門全体の1320億ドルの半分近くを占めた。

 BPの3月末時点の債務は785億ドルだったが、第2・四半期に追加で業界最大の160億ドル近くを調達。初めて、債券と株式の特徴を併せ持つ「ハイブリッド社債」を通じた資金調達を行った。

 石油大手の第2・四半期の売上高は大幅に減少したとみられる。新型コロナ対策の行動制限で燃料消費量が急減したからだ。

 北海ブレント原油先物<LCOc1>は第2・四半期に20年ぶりの安値を付けており、同期の平均価格は1バレル=30ドルを下回った。

 米最大手エクソンは2四半期連続の赤字を報告するとみられる。

 サンタンデールのアナリスト、ジェーソン・ケニー氏は、石油メジャーの債務は2020年に急拡大すると予想した上で、「現在は金利が低く、安く流動性を増やす好機であることを踏まえると、悪い側面ばかりではない」と指摘。

 それでもなお、財務の健全性を示すギアリング(自己資本に対する負債の比率)などは目標の上限を超える公算が大きく、数年かけて正常の水準に戻るだろうとした。

 BPは債務圧縮に向け、6月に石油化学事業を50億ドルで売却すると発表、150億ドルの資産売却目標を達成した。しかし、8月4日に予定される決算発表では減配の方針を示す可能性がある。