[PR]

 [ロンドン 26日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)金融政策委員会のテンレイロ委員は、同国経済の落ち込みを克服するのにマイナス金利が有効かどうかを巡る検証で「勇気付けられる証拠」が集まったと明らかにした。26日付の英紙サンデー・テレグラフが報じた。

 同氏はまた、国内の新型コロナウイルス感染再拡大や失業率の上昇、世界景気の「非常に弱い」見通しを理由に、英経済が急速なV字型の回復局面をたどるとは見込んでいないと説明。

 英中銀は8月にマイナス金利の効果について議論していると表明。9月には、第4・四半期にさらに詳細な運用面での検討を行う考えを示した。[nL4N2GE3AR]

 ただ、ベイリー総裁は、これはマイナス金利の導入を確約するという意味ではないとしている。

 テンレイロ委員は、ユーロ圏と日本のデータについて、マイナス金利が企業の借り入れコストを低下させるのに効果を発揮し、銀行の融資業務を採算が合わないものにはしなかったと指摘。

 「この証拠には勇気付けられる」とし、金利のマイナス圏への引き下げは、融資先への金利にほぼ全面的に反映されていると付け加えた。

 「銀行はうまく適応した。企業活動押し上げと資産価格上昇を受けて、減損処理と貸倒引当金が減少したのが主因となり、マイナス金利下で銀行の収益性は向上した」と述べた。

 英中銀はこれまでのところコロナ危機に対応し、政策金利を過去最低の0.1%に引き下げ、資産買い入れ枠を3000億ポンド(3820億ドル)拡大した。

 同国の第2・四半期の国内総生産(GDP)は、新型コロナ感染拡大抑制のためのロックダウン(都市封鎖)で過去最大の落ち込み(20%減)を記録。テンレイロ氏はその後の景気回復について、足元の感染再拡大により鈍化するとの見通しを示した。

 「現在の再拡大は局地的なロックダウンにつながる可能性があり、V(字型回復)を阻害し続けるだろう」とした。「もう1つの阻害要因は非常に弱い世界の見通しで、多くの国々で第2波が起こりつつあるなど、不確実性も高い」とした。