写真・図版米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は29日、米経済は新型コロナウイルス禍から予想より力強く回復しているとしながらも、経済が力強さを完全に回復するには3年程度かかるとの認識を示した。ワシントンのFRB本部で昨年3月撮影(2020年 ロイター/Leah Millis)

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 [29日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は29日、米経済は新型コロナウイルス禍から予想より力強く回復しているとしながらも、経済が力強さを完全に回復するには3年程度かかるとの認識を示した。

 ウィリアムズ総裁は「最大雇用をできるだけ早期に回復したい」とし、米経済は「向こう約3年間で」力強さを取り戻し、完全雇用に近い状態になる可能性があると述べた。 

 ただ、数年間は「多くの不確実性が明らかに存在する」とした。

 財政支援の欠如も経済回復を弱らせると指摘。「経済は非常に良い軌道に乗っていると思う。ただ、財政刺激策がこの軌道に影響を及ぼすかもしれない」とした。

 来年にはワクチンなど新型コロナ治療薬が開発される可能性があり、これは消費者が安心して社会活動に従事できるようにする上で重要と強調。そこに至るまでには消費者や企業を支援する財政支援の拡充が必要だとした。

 また、前回の景気拡大期には予算制限によって回復が鈍化したため、州政府や地方自治体を注視することも重要になると語った。

 さらに、インフレ率が望ましいとされる水準を下回っていた時期との均衡を取るために、「米連邦準備理事会(FRB)は意図的に、インフレ率を一定期間オーバーシュートさせる必要がある」と述べた。

 その上で、2%超のインフレ容認の成功は「算術や公式に基づくのではなく、インフレ期待が鍵を握る」と強調した。

 これに先立ち、ウィリアムズ総裁は講演で、金融市場の状況は3月に2008年の金融危機時とほぼ同じかそれ以上に悪化したとし、その原因を追求して将来のショックから金融システムを保護する方法を探ることが重要だと発言。

 「規制や技術など要因がいかなるものであっても、市場のエコシステムの変化が市場の耐性にどのような影響を与えたのかを理解する必要がある」と指摘。市場安定化に向け、米連邦準備理事会(FRB)が昨年9月から3月にかけて実施してきた大規模なレポオペや、米債や住宅ローン担保証券の購入を巡る状況を研究することにより、金融システム強化に向けた改革につながる可能性があるとした。

 *内容を追加しました。