写真・図版 5月19日、安倍晋三首相は産業競争力会議で、骨太方針と併せて月末に閣議決定する成長戦略の柱にIoT(モノのインターネット化)や人工知能の活用を掲げる方針を正式に表明した。官邸で3月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

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 [東京 19日 ロイター] - 安倍晋三首相は、19日の産業競争力会議で、骨太方針と併せて月末に閣議決定する成長戦略の柱にIoT(モノのインターネット化)や人工知能の活用を掲げる方針を正式に表明した。今夏をメドに「第4次産業革命官民会議」を設置し、国内総生産(GDP)600兆円実現への取り組みを実行に移したい考え。

 政府は、今夏をメドに日本経済再生本部の下に指令塔となる「第4次産業革命官民会議」を設置。ビッグデータを活用した診療支援や創薬、医療機器開発なども含め、今後、具体的な検討に入る。

 成長戦略の原案では、これまでの法人税改革やコーポレートガバナンスの強化で就業者数が150万人以上増え、企業収益が過去最高の水準となった現状でも「民間企業の動きは本格的なものとなっていない」と指摘。600兆円経済の実現に向け、1)有望成長市場の創出、2)人口減少や人手不足を補う生産性革命、3)産業構造を支える人材強化――を新たな課題に掲げ、官民一体となった戦略に着手すると明記した。

 具体的にはIoTや人工知能、ロボット技術などの活用に本格的に乗り出す。首相は、産業競争力会議の場で「第4次産業革命を新たな成長エンジンとし、GDP600兆円の実現をめざす」と強調した。

 一方、石原伸晃経済再生相は、会議後の会見で、民間議員から「第4次革命を実現するうえで司令塔の設置は非常に重要。スピード感をもって規制、行政改革を進めてほしい」との要望があったことを明らかにした。

 成長戦略では、海外の成長市場を取り込むため、経済連携交渉や投資協定・租税条約の締結も進める方針を明記。20年までに100の国・地域を対象とする投資関連協定の署名、発行をめざす方針だ。

 *内容を追加します。