写真・図版 10月10日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの112円後半。早朝の取引ではトランプ大統領の発言をきっかけに若干のドル安が進んだが、中国や香港株などが落ち着いていることや、米長期金利上昇が一服したことで、リスク回避的な円買いは進まなかった。写真は2013年1月撮影(2018年 ロイター/Lee Jae Won)

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 [東京 10日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの112円後半。早朝の取引ではトランプ大統領の発言をきっかけに若干のドル安が進んだが、中国や香港株などが落ち着いていることや、米長期金利上昇が一服したことで、リスク回避的な円買いは進まなかった。

 トランプ大統領は9日、記者団に対し「低金利を望む。FRBは必要と判断した措置を講じているが、インフレが抑制され、多くの良好な(経済)動向が示される中、現在FRBが取っている行動を好まない」とし「現在ほど速いペースで利上げする必要はない」と語った。

 日本時間の午前5時台に伝わった同発言を受けて、ドルは112.87円まで下落した。その後、ドルは正午前に113.11円まで強含んだが、上値を追う機運は盛り上がらずに反落。しかし、この日は、中国や香港の株価が堅調なことから、リスク回避の円買いも限られ、113円割れの水準では買いも流入した。

 市場では「円ショートを抱えた投機筋が動きがとれなくなっている」(国内銀)とされる。米国連大使のヘイリー氏が今年限りで辞任する計画であると伝わっているほか、米利上げけん制など、トランプ米大統領を巡るリスクが意識されているためだ。

 米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取引では、円のネットショートが10月2日時点で11万4046枚となり、前週の8万4719枚から増加した。

 前日海外市場で大きく買われた英ポンド<GBPJPY=R>は、148円後半で底堅い展開。市場では、英と欧州連合(EU)が15日までに離脱条件で合意する可能性があるとの報道を、引き続き材料視する声が出ていた。

 財務省によると、今年1─8月の対外直接投資は累計で11兆3446億円。年間で過去最大を記録した昨年の同期間の12兆8319億円とほぼ変わらないペースで、日本企業による海外企業の買収が引き続き活発に行われていることが明らかになった。

 巨額の円売り/外貨買いが発生する可能性のある対外M&Aは、為替市場では円安材料。実際に円売りがいつ、どの程度実行されるかは様々であるため、投機筋の思惑を高めやすいことも、結果的に円高を抑制する一因となっている。[nL4N1U72YA]

 ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

 午後3時現在 112.97/99 1.1507/11 130.02/06

 午前9時現在 113.01/03 1.1503/07 130.01/05

 NY午後5時 112.94/97 1.1489/92 129.78/82

 

 (為替マーケットチーム)