写真・図版 1月6日、米ゼネラル・モーターズ(GM)の自動運転子会社、GMクルーズが今後10年以内に新規株式公開した場合、同社トップが株式を通じた賞与として少なくとも2500万ドル(約27億円)を得る権利があることが明らかに。写真はGMクルーズのアマンCEO。デトロイトで1月撮影(2019年 ロイター/Rebecca Cook)

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 [デトロイト 6日 ロイター] - 米ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>の自動運転子会社、GMクルーズが今後10年以内に新規株式公開(IPO)を実施した場合、同社トップが株式を通じた賞与として少なくとも2500万ドル(約27億円)を得る権利があることが、米当局に提出された資料で明らかになった。

 GMクルーズの最高経営責任者(CEO)には今年初め、GMの社長を退任したばかりのダン・アマン氏が就いた。

 6日にGMが米証券取引委員会(SEC)に提出した年次報告書によると、アマン氏には譲渡制限付き株式(RSU)でクルーズ普通株の1万6914株、ストックオプションで同10万1485株が付与された。

 賞与はGMクルーズが今後10年以内にIPOを実施した場合や支配権がGM以外に移った場合など、一定の条件が設定されている。

 RSUの1株当たりの価値は1515ドル、ストックオプションは権利行使価格が1515ドルで、株価がこれを下回れば価値がなくなる。

 賞与は少なくとも2500万ドルとなる見通しだが、IPOによってストックオプションの価値が1515ドルを大幅に上回れば、アマン氏はこれよりはるかに高い額を受け取ることができる。

 自動運転技術の開発や実用化に取り組み、10年以内にIPOを実施する動機をアマン氏に与える内容と言える。

 GMの広報担当トム・ヘンダーソン氏は取材に対し、アマン氏の報酬制度はクルーズと企業価値が同水準のハイテク企業のCEOに採用されている基準と整合性があり、技術および商業面での具体的な目標の達成と強く連動していると説明。

 GMのメアリー・バーラCEOはこの日の決算発表後のアナリストとの電話会見で、同社の自動運転技術は「急速な進展」を遂げており、今年はGMクルーズにとって重要な年になると語った。また、自動運転技術の開発においてGMは強固な地位を築いているとの見方を示した。

 GMクルーズはまだ自動運転車が実用化の段階にないが、企業価値は146億ドル前後と評価されている。ソフトバンクグループ<9984.T>のビジョンファンドとホンダ<7267.T>からそれぞれ出資を受けており、合計の出資額は50億ドルに上る。

 GMのディビア・スリヤデバラ最高財務責任者(CFO)は電話会見で、同社は今年、クルーズに10億ドル追加投資する見通しだと述べた。

 アナリストらの間では、GMが将来的にクルーズの株を売却するか、分離するとの観測がある。

 アマン氏に付与されたRSUの期限は2028年10月15日となっており、GMクルーズの企業価値が同社取締役会が設定した目標を達成し、この期限までに支配権が移行あるいはIPOが実施された場合に権利が行使できる。ストックオプションも同じ期限となっている。