写真・図版 7月22日、格付け会社フィッチ・レーティングスとムーディーズは、米航空機大手ボーイングの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。写真はボーイングのロゴ。ニューヨーク証券取引所で3月に撮影(2019年 ロイター/Brendan McDermid)

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 [22日 ロイター] - 格付け会社フィッチ・レーティングスとムーディーズは22日、米航空機大手ボーイング<BA.N>の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。2度の墜落事故を起こした新型機737MAXの運航再開が遅れていることを理由に挙げた。

 ボーイングは前週、737MAXの運航停止に伴う混乱の影響で、第2・四半期に49億ドルの特別損失を計上すると発表したばかり。格付け見通しの引き下げで借り入れコストが上昇する可能性がある。

 ただ、フィッチとムーディーズはともに、ボーイングの投資適格級の格付けを据え置いた。債務の流動性や財務の柔軟性があり、市場で支配的な地位を確立しているため。フィッチは「A/F1」、ムーディーズは「A2」を付与している。

 フィッチは、737MAXは2020年も引き続き航空業界の懸念要因になると予想。運航再開後も、数年にわたりボーイングの営業利益率に影響が及ぶと見込んでいる。

 ボーイングはコメントの求めに応じていない。

 ムーディーズは737MAXの運航停止は想定よりも長期化し、業務上の混乱や事業コスト、運転資金の規模の問題を複雑にすると予想した。

 ムーディーズは、運航再開はなお不確実であるとしつつ、737MAXの再開に関連したリスク、運航停止に伴って生じた借入金の返済時期を考慮したとした。

 リフィニティブのデータによると、ボーイングの負債は3月31日時点で147億ドルに上った。

 フィッチは連結債務が2019年中に約100億ドル増え、240億ドル近くに達すると推定している。また、737MAXの運航停止が年末の休暇時期まで長引く場合などにボーイングが航空会社に対してさらなる値引きを強いられるリスクがあると指摘した。