[PR]

 [ニューヨーク/ワシントン 5日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が5日発表した7月の非製造業総合指数(NMI)は53.7と、前月の55.1から低下し、3年ぶりの低水準となった。貿易を巡る懸念が企業の受注や経済全体の見通しに対する重しとなった。 

 低下は2カ月連続。ロイターがまとめたアナリスト予想は55.5だった。指数は50が判断の分かれ目となる。

 BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略部門責任者、イアン・リンゲン氏は「サービス部門に大きく依存している経済にとって、非常に不安を感じさせる内容だ」と述べた。サービス部門は米経済活動の約3分の2を占める。 

 米中貿易戦争が悪化する中でこうした指標が発表されたことで、7月に利下げした連邦準備理事会(FRB)が9月の会合で追加利下げを決定する公算が大きくなった。BMOキャピタル・マーケッツ(トロント)のシニアエコノミスト、ジェニファー・リー氏は「貿易戦争で経済はすでに圧迫されていたが、圧迫は一段と強まった」とし、「FRBは10月に追加措置を打ち出す公算が大きいが、それより前になる可能性もある」と述べた。

 エコノミストは、非製造業部門の減速は全般的な経済成長の鈍化と歩調を合わせたものだったとの見方を示している。バークレイズのエコノミスト、ジョナサン・ミラー氏は「財政刺激策の効果が薄れる中、成長鈍化は予想されており、今回の結果はこうした状況に整合する」と指摘。ただ「予想を下回ったことで、貿易に対するエクスポージャーが大きい部門の減速が内需全般に波及している可能性があることが示された」と述べた。

 ISMは非製造業部門の成長ペースの減速について、「関税措置と雇用リソースを巡る懸念」で冷え込みが続いていると説明した。 

 内訳では、新規受注指数が54.1と前月の55.8から低下し、2016年8月以来の低水準。新規輸出受注指数は6月の55.5から53.5に低下した。

 価格指数は56.5と前月の58.9から低下し、インフレが抑制されていることが示された。一方、雇用指数は55.0から56.2に上昇。雇用増は今後も堅調に推移する可能性があることが示された。

 ISMによると、非製造業部門では7月は宿泊、飲食、公益事業などを含む13業種が上昇。小売、卸売、教育サービスなど5業種が低下した。建設業からは「関税措置によりコストが上昇している」との指摘があった。

 JPモルガン(ニューヨーク)のエコノミスト、ダニエル・シルバー氏は「通商問題を巡る緊張が7月末から高まっており、企業心理は一段と悪化するとみている」と述べた。

 *情報を追加します