2014年4月17日01時04分
4月16日、経済財政諮問会議は、産業競争力会議との合同会議などで幅広い議論を行った。写真は安倍晋三首相。首相官邸で3月撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 16日 ロイター] -政府の経済財政諮問会議(議長:安倍晋三首相)は16日、産業競争力会議との合同会議などで、産業構造調整や社会保障制度、経済の好循環に向けた議論を幅広く行った。
社会保障制度・健康産業の議論では、民間議員が2年ごとに改定している薬価について毎年調査し、市場価格を反映させるルールを導入すべきと提言。諮問会議では経団連や連合から代表者が出席し、春闘で2%以上の賃上げが実現したことを公表した。
<財政検証、金利と成長率一致のケースも試算を>
この日はまず合同会議で、産業構造調整や社会保障制度に関して議論。その後、単独の経済財政諮問会議で経済の好循環に向けた議論を行った。
合同会議で民間議員は社会保障制度に関連して、診療報酬や介護報酬の適正化を図るべきだと指摘。薬価については2年に1度でなく毎年薬価調査を実施し、概算要求に合わせて市場価格を適正に反映することをルール化すべきだと提案した。
また、年金の財政検証に関して、2024年度以降の経済前提で名目成長率より名目長期金利が1.7%─2.3%程度高いが、年金の持続可能性を確実なものとするために今回の財政検証において成長率と金利の差が、1)半分の1%、2)金利と成長率が一致するケース──などを感応度分析として試算すべきだと提言している。
麻生太郎財務相は医療費の効率化について「重要な指摘だ。次回の会議で私からも提案したい」と発言。安倍晋三首相からは混合診療への取り組みについて、関係大臣で協力して案をまとめてほしいとの指示があった。
<賃上げは2%強、16年ぶりの引き上げ幅>
経済財政諮問会議では、経団連と連合がそれぞれ春闘の結果を報告した。経団連は集計可能な大手企業41社の賃上げ率が2.39%だったと公表。昨年の1.88%(同じ41社ベース)を上回る賃上げとなった。引き上げ額は7697円で7000円台に乗せるのは1998年以来、16年ぶり。
連合も今年の春闘の結果について、4月14日の集計で回答した2510組合の平均賃金引き上げ率が2.18%となったと公表。前年同時期の引き上げ率1.77%を上回った。引き上げ額は6381円だった。
茂木敏充経済産業相は、同省で集計している賃上げ状況について、今年は4割を超す企業からベースアップを実施したと回答があったことを明らかにし、来月にも結果を公表する考えを示した。
安倍晋三首相はこの日の会議で「賃上げの風が吹き始めている手応えを感じる」とし、賃金上昇の定着により「持続的な経済の好循環を実現する必要がある。政府としても環境整備に取り組む」と語った。
(石田仁志 編集:田巻一彦)
PR注目情報