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[東京 2日 ロイター] -トヨタ自動車<7203.T>は2日、2014年3月期の連結営業利益(米国会計基準)予想を前年比46.9%増の1兆9400億円に上方修正すると発表した。13年4─6月期における円安効果を反映した。従来予想の1兆8000億円に比べ、7.7%の上方修正となる。
トムソン・ロイター・エスティメーツによると、アナリスト20人が過去90日間に出した予測の平均値は2兆3086億円。会社予想は市場のコンセンサスを15.9%下回っているが、東洋証券の自動車担当アナリスト、星匠氏は「為替水準をわずかに修正しただけ。ネガティブ視する必要はない」との見方を示す。
14年3月期の連結世界販売台数計画は、従来の910万台を維持。地域別では期初見通しを修正している。国内はエコカー補助金終了後も販売が堅調に推移。従来計画に10万台上乗せし222万台へ上方修正した。一方、北米は264万台から261万台に、アジアが176万台から170万台にそれぞれ引き下げた。
北米では住宅市場や石油業界の活況を背景にピックアップトラックが人気を集めており、ゼネラル・モーターズ(GM)
アジアは従来計画から6万台引き下げたが、このうち5万台はタイでの下方修正。佐々木常務役員はタイで人気のエコカー分野に対して商品を投入できていないことが要因と説明した。中国では尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題の影響が3月まで残っていたものの、4月から7月にかけては「前年並みに近づいている」と語った。
7月以降の想定為替レートは1ドル=90円、1ユーロ=120円に設定。通期平均で1ドル=92円、1ユーロ=122円とし、期初計画からドル、ユーロでそれぞれ2円円安方向に修正した。同社は為替が1円振れるごとに年間の営業利益が、対ドルで400億円、対ユーロで40億円変動する。
<4─6月期営業益は全四半期を通じて過去2番目の高水準>
13年4―6月期の連結営業利益は前年同期比87.9%増の6633億円。金融危機前の07年4─6月期(6754億円)に次ぎ、全四半期を通じて過去2番目の高水準となった。通期予想に対する進ちょく率は34.1%。
輸出産業の代表格である自動車産業は、円安の恩恵を大きく受けている。前4─6月期は1ドル=77円台まで円高が進行したものの、今4─6月期は一時103円台後半まで円安に振れた。円安は輸出しているすべてのメーカーにプラス要因となるが、特にトヨタは円安による恩恵が2600億円と大きく、ほかの乗用車7社の円安効果の合計2546億円を1社で上回った。
トヨタは国内で生産した車両の半分以上を輸出しており、円安による採算改善効果が大きい。リーマン・ショック以降、国内などで過剰設備が重荷になっていたが、固定費の削減を強力に進めた結果、損益分岐点も低下している。
(杉山 健太郎 編集;田巻 一彦)
*内容を追加します。