[東京 2日 ロイター] - 政府は2日の経済財政諮問会議(議長:安倍晋三首相)に、財政健全化目標達成に向けた取り組みを示す中期財政計画の骨子を示した。
2015年度までに国と地方を合わせた基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の赤字幅を2010年度比で半減させる目標に向け、14年度と15年度の新規国債発行額は前年度を上回らないように最大限努力するなどとしたが、目標達成に向けた国と地方のPB収支改善幅は骨子の段階では明示しなかった。
消費税の引き上げについては「経済状況などを総合的に勘案して判断する」との表現にとどめる一方、経済危機などで財政健全化目標の達成が著しく困難な場合は、機動的な財政政策を行うため、適切な対応を行うとした。
<財政健全化への数値盛り込まず>
中期財政計画の骨子では、国と地方のPBについて「15年度までに10年度に比べ赤字の対GDP比を半減、20年度までに黒字化」するとしたうえで、「その後の債務残高対GDP比の安定的な引き下げを目指す」との基本認識を示した。その達成に向け、「歳出歳入の両面で最大限努力する」と明記したが、消費税引き上げは前提とせず、15年度の目標達成のために必要な国と地方のPB収支改善幅や、国の一般会計のPB改善幅について、具体的な数字は盛り込まなかった。
諮問会議がこの日まとめた「予算の全体像」では、15年度の目標達成に必要な収支改善幅は国・地方を合わせて対GDP比3.75%程度と明記している。
中期財政計画では、新規国債発行額について14年度と15年度に前年度を上回らないよう最大限努力すると明記。地方の一般財源総額については、14年度と15年度は13年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保するとした。また、経済の重大な危機などにより、財政健全化目標の達成が著しく困難と認められる場合は、機動的な財政政策を行うため、適切な対応を行うとした。甘利明経済再生担当相はここでいう経済の危機について「かつてのリーマンショックに匹敵する外的要因があったら、立ち止まって考えるということは以前から言われている」と説明した。
16年度以降に関しては、PB対象経費の対GDP比を縮小させ、税収を対GDP比で拡大させていく必要があると指摘。15年度予算を踏まえて経済財政を展望し、16年度からの5年間について具体的道筋を描く、とするにとどめた。
中期財政計画はこの後、与党の議論なども踏まえて調整し、次回諮問会議でまとめた上で、8日に閣議了解する見通し。
(石田仁志)